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天使さまっ!
第4章 私の事情
グラッと心が揺れてしまった。相手は子どもだけれど、つい。
婦人科のお医者さんになら不感症の相談も出来るかしら。今度どこか知らない病院で診察を受けたらいいのかしら。
「ちなみにエリン先生は、今までどんな患者さんを治療というか、担当というか、施術というか」
まとまらない頭で質問すると、エリン先生はまたしてもニッコリ。
「産科で出産が重なった時とか、急患が入って他の先生が動けない時とか。緊急時は呼ばれます」
ええええ?
「呼び出しが入ったらダッシュですからね?頑張ってついてきてください」
あんびりーばぼーです。先生。
「夜間は呼ばれないです。だからしかこさんも僕の専属の間は夜勤になりません」
「なんたる特別待遇」
約束された薔薇色待遇に思わず口が滑っちゃう。もしかしたら子守万歳ってこと?
「緊急時、しばらくは見学しててください。そのうち手伝ってもらうので現場のナースさんたちをよく見ておいてくれるといいです」
大人びたエリン先生の言葉に、私は狐につままれた気分のまま数日を過ごすのだった。