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天使さまっ!
第12章 続編 ワザワイはワスレタコロに
「あ?」
ぼんやり歩く私が廊下の曲がり角で男の人とぶつかりそうになり、謝ろうとした瞬間。
いきなり手首を掴まれ、すぐ脇の多目的トイレへ連れ込まれてしまい私はびっくり。何が起きたかわからず唖然と振り返る先には、スライドドアを閉めて鍵をかけた一人の男。
「コウ、ヤ……?」
先日部屋を追い出して以来、姿を見ることもなかった元カレの登場に茫然としちゃったの。
何コレ……一体どういう状況?
ちなみに多目的トイレというのは、身体が不自由な人や介護が必要な人、赤ん坊連れのお母さんなんかも利用しやすい広いトイレで、手すり付きの便座やオムツ台なんかもあるの。病院なだけあってここの場合は赤ん坊用だけじゃなく大人用のオムツ台も付いていて普段は壁に起ててあるのを引き出して使うのよ。ってコウヤ?おもむろにオムツ台を出して何のつもりよ。
「よう、しかこ。久しぶりじゃん?」