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理性を失くした世界
第1章 第一章
「みんなを助ける…か…。」
彼はさっきの勢いはどこへいったのやら、暗い顔で俯いていた。
「お前は何故今この世界に理性がないと思う?」
私は少し考えてから
「……みんなが神様を怒らせたから…?」
「確かに虫ケラどもは俺達を怒らせたさ。だが何故怒ったと思う…?」
「うーん……分からない。」
「理由は簡単だよ。神を忘れたからさ。」
「神を忘れた…?」
「あぁ、お前達の国は6つあるだろ?神も6人いるんだ。俺を入れた6人…。今神の存在を忘れてないのはお前だけだよ。」
「どうして?私の村には教会もあって、毎日神様にお祈りしてるんだよ?それに、孤児になった人達も助けてる!神様を忘れる筈ないよ。」
「孤児を助けている…?そうか、お前にはそういう風に見えるのも仕方がないな。」
すると男の目つきが鋭くなり
「あそこは孤児を助けている様に見えて本当は人身売買をしている。あそこで娘やガキを買う奴らは殆ど変態だよ。」
私は驚いて何も言えなかった。
「…わかっただろ?人間の醜さを。」
「でもっ!!」
私が急に大声をあげたので彼は目を丸くしてこちらを見た。
「それも含めて人間なの!みんなが神様を忘れているからって、こんな事をしても誰も喜ばないよ!」
「だったらお前があいつらを止めてみろよ?理性は無いが、取り戻す事も出来るぞ?」
ニヤニヤしなが挑発するのを見て、私はちょっとムキになってしまい、
「行くに決まってるよ!!ロリアやレイラだって…私が理性を取り戻させてみせる!!」
私が走って村に向かう後ろ姿を彼が悲しそうな目でみていたなんて、私は気付きもしなかった。
「…無駄な事を………」
彼はさっきの勢いはどこへいったのやら、暗い顔で俯いていた。
「お前は何故今この世界に理性がないと思う?」
私は少し考えてから
「……みんなが神様を怒らせたから…?」
「確かに虫ケラどもは俺達を怒らせたさ。だが何故怒ったと思う…?」
「うーん……分からない。」
「理由は簡単だよ。神を忘れたからさ。」
「神を忘れた…?」
「あぁ、お前達の国は6つあるだろ?神も6人いるんだ。俺を入れた6人…。今神の存在を忘れてないのはお前だけだよ。」
「どうして?私の村には教会もあって、毎日神様にお祈りしてるんだよ?それに、孤児になった人達も助けてる!神様を忘れる筈ないよ。」
「孤児を助けている…?そうか、お前にはそういう風に見えるのも仕方がないな。」
すると男の目つきが鋭くなり
「あそこは孤児を助けている様に見えて本当は人身売買をしている。あそこで娘やガキを買う奴らは殆ど変態だよ。」
私は驚いて何も言えなかった。
「…わかっただろ?人間の醜さを。」
「でもっ!!」
私が急に大声をあげたので彼は目を丸くしてこちらを見た。
「それも含めて人間なの!みんなが神様を忘れているからって、こんな事をしても誰も喜ばないよ!」
「だったらお前があいつらを止めてみろよ?理性は無いが、取り戻す事も出来るぞ?」
ニヤニヤしなが挑発するのを見て、私はちょっとムキになってしまい、
「行くに決まってるよ!!ロリアやレイラだって…私が理性を取り戻させてみせる!!」
私が走って村に向かう後ろ姿を彼が悲しそうな目でみていたなんて、私は気付きもしなかった。
「…無駄な事を………」