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理性を失くした世界
第2章 第二章
「血…ってことは、君の初めては俺がいただいちゃったんだよね?…嬉しいなぁ…。愛して…」
『ガシャンッッッ!!!』
彼の言葉を遮って、何かが破壊されたような音がした。
「何が起こった?」
「メロを返してもらいに来たんだよ。お前ら虫ケラどもから。」
「何だとっ!?」
「じゃあな。」
「待て!メロを返せ!!」
いつのまにか私は小屋の男の人から抱きかかえられ、空を飛んでいた。
「…あの、ありがとう…。」
恐る恐る彼にお礼を言った。
「あぁ、いいよ。…すまないな……」
「どうして謝るの?」
「俺がもう少し早く助けに行っていたらお前は痛い思いをせずに済んだからだ。本当にすまない。」
「ううん、元々勝手に捕まっちゃった私が悪いの。」
それから私達は大した言葉を交わす事もなく小屋に着いた。