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第1章 鞭打たれたい

　それからの二週間、生理が来るまで、怯えに怯えて過ごした。
　妊娠は恐怖だった。
　これなのだ、セックスの対価とは。
　生理が来て、ホッと胸をなで下ろし、異様な胸のざわめきを感じた。
　処女じゃなくなったのだからと、タンポンを初めて使った、その挿入に、ざわついた。
　例のSM動画を観ながら、クリトリスを探していじった。
　感じる……
　先輩の指や舌で感じたのと同じ感覚を、感じる。
　これがオナニーというものなのか。
　胸も揉んでみた。
　感じる……
　動画では二つの穴で吊された女二人が鞭打たれながら互いの唇を貪っているのだった。
　女王様たちがM女の股ぐらに手を入れて何をしているのか、今ならわかる。
　なぜあれほどの叫び声を上げるのか。
　ここを、こうされているんだ。
　私は女王様になって自分自身を犯すのだった。