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想いのカタチ
第9章 初めてのクリスマス
そんなことを考えていると予約しているお店に到着した。
少し頑張ってフレンチレストラン。
美味しくて、接客も定評があるお店を予約するのに苦労した。
何件か電話をしてキャンセル待ちをしていたけど、中々キャンセルも出なくて諦めていた1週間前、奇跡的にキャンセルが出て文香とおしゃれなクリスマスを送れることになった。
お店が無理なら、どちらかの家で祝ってもいいよと言ってくれていたけど、初めてのクリスマス。
いいお店で、いい雰囲気で文香と祝いたかった。
店内は、クリスマスに合わせて大人な雰囲気でふたりして緊張していた。
料理はコース料理で問題はなかったけど、問題は飲み物…
メニューを見てもさっぱり分からず困ってるいと、ソムリエの人が俺にだけ教えてくれてなんとか選ぶことが出来た。
ワイングラスを傾けて、初めてのクリスマスを祝う。
文香も嬉しそうにニコニコしながら出てきた料理を口に運び、話していれば緊張もほぐれてくる。

「ここ素敵なお店だね。良くこんなお店くるの?」

メインを食べ終えたところで、文香がそんな事を聞いてくる。

「いや…正直…初めてで緊張してる」

そういうと、「私も」と言ってクスッと笑った。
この笑顔がたまらない。
ずっと俺だけにみせてくれたらいいのにと思う。
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