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狂い咲く花
第12章 二、紫陽花 - 辛抱強い愛情
「…蘭子が生まれて一度もここには来てもらえてないから、連れて行くのもいいかもしれないわね。父様いいかしら?」
「ああ。好きにしたらいい。孫の顔ぐらいたまには見に来いって言っておけ」
ぶっきらぼうに言う。
本当は豊田家と仲直りがしたい父様だったが、きっかけがつかめなかった。
豊田家の両親が土下座しに来た日以来、この家に立ち入ることは一度たりともなかった。
葉月のことは許してもらったが、葉月の仕出かしたことは許されることではないと、親のケジメとして孫には合わないと、頑なに拒んでいた。
麻耶はそれを諭すでもなく、義理の両親の家に行かなくていいと喜ぶ程度で葉月の想いをくみ取ろうとはしなかった。
「明日にでも蘭子を連れて行ってきますね。」
一日でも早く、豊田家に顔を出したかった美弥は明日にでも行きたいと願いでる。
「一人で大丈夫?」
「葉月、心配しないでちょうだい。知らない仲でもないし大丈夫よ…麻耶、明日蘭子を連れだしていいかしら?」
こちらの話など気にも留めない麻耶に一声かけてみる。
「姉様が面倒みてくれるなら麻耶は楽ちん」
蘭子がいないことを喜んでいた。
「ああ。好きにしたらいい。孫の顔ぐらいたまには見に来いって言っておけ」
ぶっきらぼうに言う。
本当は豊田家と仲直りがしたい父様だったが、きっかけがつかめなかった。
豊田家の両親が土下座しに来た日以来、この家に立ち入ることは一度たりともなかった。
葉月のことは許してもらったが、葉月の仕出かしたことは許されることではないと、親のケジメとして孫には合わないと、頑なに拒んでいた。
麻耶はそれを諭すでもなく、義理の両親の家に行かなくていいと喜ぶ程度で葉月の想いをくみ取ろうとはしなかった。
「明日にでも蘭子を連れて行ってきますね。」
一日でも早く、豊田家に顔を出したかった美弥は明日にでも行きたいと願いでる。
「一人で大丈夫?」
「葉月、心配しないでちょうだい。知らない仲でもないし大丈夫よ…麻耶、明日蘭子を連れだしていいかしら?」
こちらの話など気にも留めない麻耶に一声かけてみる。
「姉様が面倒みてくれるなら麻耶は楽ちん」
蘭子がいないことを喜んでいた。