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狂い咲く花
第3章 一、昇り藤 - いつも幸せ
その言葉に葉月はクスクスと笑いながら立ち上がり、麻耶に引っ張られるように外に出た。
障子を開けた途端に、冷たい風が部屋に流れ込んでくる。
「美弥も一緒にどうだい?」
障子を閉める前に聞いてくるが美弥は首を小さく振って断る。
「もう、姉様なんてほっといて行こう!」
葉月の腕を無理やり引っ張って連れ出そうとする。
そんな麻耶を見て美弥は大きなため息をついた。
それに気がついた葉月は優しい瞳を美弥に向け『ごめんね』と声にならい言葉を投げかけた。
そんな2人の視線を遮断するかのように麻耶は大きな音を立てて障子を閉め外に出て行った。
外は先ほどより雪が深くなり、雪が音を吸収し静まりかえっていた。
こんなに雪が深い日に外で遊ぶ子供は少なく麻耶の声だけが響き渡っていた。
「もっともっと大きいのがいい」
自分で作ったものより大きい物を作ってと葉月にねだる。
「これより大きいのは無理だよ…それより…」
「きゃ―――っ」
葉月が投げた雪が麻耶の服に当たって逃げまどう。
「ほらほらっ。逃げないとどんどんぶつけるぞ!!」
次から次へと雪の玉作り、麻耶にぶつける。
キャッキャッとはしゃぎながら庭を楽しそうに逃げ回る麻耶を美弥は部屋の中から見守っていた。
自分も麻耶みたいにはしゃげたらと思うと、無邪気な麻耶を見て歯痒くもうらやましいと思う。
障子を開けた途端に、冷たい風が部屋に流れ込んでくる。
「美弥も一緒にどうだい?」
障子を閉める前に聞いてくるが美弥は首を小さく振って断る。
「もう、姉様なんてほっといて行こう!」
葉月の腕を無理やり引っ張って連れ出そうとする。
そんな麻耶を見て美弥は大きなため息をついた。
それに気がついた葉月は優しい瞳を美弥に向け『ごめんね』と声にならい言葉を投げかけた。
そんな2人の視線を遮断するかのように麻耶は大きな音を立てて障子を閉め外に出て行った。
外は先ほどより雪が深くなり、雪が音を吸収し静まりかえっていた。
こんなに雪が深い日に外で遊ぶ子供は少なく麻耶の声だけが響き渡っていた。
「もっともっと大きいのがいい」
自分で作ったものより大きい物を作ってと葉月にねだる。
「これより大きいのは無理だよ…それより…」
「きゃ―――っ」
葉月が投げた雪が麻耶の服に当たって逃げまどう。
「ほらほらっ。逃げないとどんどんぶつけるぞ!!」
次から次へと雪の玉作り、麻耶にぶつける。
キャッキャッとはしゃぎながら庭を楽しそうに逃げ回る麻耶を美弥は部屋の中から見守っていた。
自分も麻耶みたいにはしゃげたらと思うと、無邪気な麻耶を見て歯痒くもうらやましいと思う。