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狂い咲く花
第16章 二、風車 - 策略
「麻耶、危ないって」
「え~…だって…麻耶も南和に抱っこされたい。蘭子ばっかりずるい」
「ずるいって…さんざん抱いてあげたのに…ちょっと待ってて。話したいこともあるし」
「話したいこと?」
「そうだよ…もうそろそろいいかな…」
ぐっすり寝ていることを確認してから布団に寝かしつける。
寝つきの良い蘭子は起きることもなくスヤスヤと眠っていた。
それを確認してから麻耶を他の部屋に連れ出し、自分の膝の座らせて後ろから抱きしめて話をする。
「もう少し、会う間隔あけよう」
「どうして?」
振り返って悲しそうな目で聞いてくる。
「噂になっているんだよ。蘭子の泣き声が大きくて…麻耶が虐待しているんじゃないかって…」
「虐待なんてしてないよ」
「うん。知ってるよ。だけどね。このまま放置してたら、実家に連れ戻されるかもしれない…そうなったら僕たちは会えなくなってしまう…」
「それ嫌だ…嫌だよ…南和に会えなくなるのは嫌」
麻耶の手が南和の襟を握りしめて震えていた。
そこまで自分と会えなくなるのが嫌なのかと思うとうれしかった。
「え~…だって…麻耶も南和に抱っこされたい。蘭子ばっかりずるい」
「ずるいって…さんざん抱いてあげたのに…ちょっと待ってて。話したいこともあるし」
「話したいこと?」
「そうだよ…もうそろそろいいかな…」
ぐっすり寝ていることを確認してから布団に寝かしつける。
寝つきの良い蘭子は起きることもなくスヤスヤと眠っていた。
それを確認してから麻耶を他の部屋に連れ出し、自分の膝の座らせて後ろから抱きしめて話をする。
「もう少し、会う間隔あけよう」
「どうして?」
振り返って悲しそうな目で聞いてくる。
「噂になっているんだよ。蘭子の泣き声が大きくて…麻耶が虐待しているんじゃないかって…」
「虐待なんてしてないよ」
「うん。知ってるよ。だけどね。このまま放置してたら、実家に連れ戻されるかもしれない…そうなったら僕たちは会えなくなってしまう…」
「それ嫌だ…嫌だよ…南和に会えなくなるのは嫌」
麻耶の手が南和の襟を握りしめて震えていた。
そこまで自分と会えなくなるのが嫌なのかと思うとうれしかった。