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狂い咲く花
第3章 一、昇り藤 - いつも幸せ
部屋の隅にたたんである布団を片手で敷くと、そっと麻耶を寝かしつけ動かしても起きようとしない麻耶にほっとする。
いつも子犬のように自分にまとわりつく麻耶がかわいくて仕方がない。
もちろん妹として。
それ以上の感情は一切ない。
ゆっくりと立ち上がって部屋を出ようとすると、起きてしまったのか麻耶が寂しそうにつぶやいた。
「葉月…傍にいて?」
振り返ってみると、寂しそうな目で見つめ、布団の中から手を出し葉月を誘う。
すがるような瞳をみてしまうと断れない。
「いいよ。麻耶が寝付くまで傍にいてあげる」
その手をとって傍に座る。
それだけで安心したかのように目を閉じて眠りにつこうとする。
サラサラとした髪を撫でながら寝付くのを待った。
「ねぇ…葉月…一緒に寝よ?」
「麻耶??」
「ぎゅっとして?」
いつにも増して甘えてくる麻耶に困ってしまう。
どんなに妹と思っていても、血も繋がっていない女性を抱きしめるには抵抗があった。
「それは…無理だよ。結婚もしてないのに麻耶を抱きしめることはできないよ」
諭すように言ってもあきらめるわけがないことも分かっていた。
「妹でも…?」
いつものようにすがるような目で見つめてくる。
この目に打ち勝つ力が欲しいと願ってしまう。
「ほかのお家のお兄ちゃんは妹を抱きしめてくれるよ?」
妹を強調して抱きしめて欲しいと懇願する。
いつものようにあきらめて麻耶のお願いをきくことにする。
「分かったよ。少しだけね。分かった?」
いつも子犬のように自分にまとわりつく麻耶がかわいくて仕方がない。
もちろん妹として。
それ以上の感情は一切ない。
ゆっくりと立ち上がって部屋を出ようとすると、起きてしまったのか麻耶が寂しそうにつぶやいた。
「葉月…傍にいて?」
振り返ってみると、寂しそうな目で見つめ、布団の中から手を出し葉月を誘う。
すがるような瞳をみてしまうと断れない。
「いいよ。麻耶が寝付くまで傍にいてあげる」
その手をとって傍に座る。
それだけで安心したかのように目を閉じて眠りにつこうとする。
サラサラとした髪を撫でながら寝付くのを待った。
「ねぇ…葉月…一緒に寝よ?」
「麻耶??」
「ぎゅっとして?」
いつにも増して甘えてくる麻耶に困ってしまう。
どんなに妹と思っていても、血も繋がっていない女性を抱きしめるには抵抗があった。
「それは…無理だよ。結婚もしてないのに麻耶を抱きしめることはできないよ」
諭すように言ってもあきらめるわけがないことも分かっていた。
「妹でも…?」
いつものようにすがるような目で見つめてくる。
この目に打ち勝つ力が欲しいと願ってしまう。
「ほかのお家のお兄ちゃんは妹を抱きしめてくれるよ?」
妹を強調して抱きしめて欲しいと懇願する。
いつものようにあきらめて麻耶のお願いをきくことにする。
「分かったよ。少しだけね。分かった?」