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狂い咲く花
第18章 二、朝霧草 - 蘇る想い出
次の日に麻耶が蘭子を連れて遊びに来る。
誰もいない家の中は、昔と変わらず美弥と麻耶の笑い声が響き渡っていた。
そこに今は蘭子と言う可愛らしい天使まで加わっている。
「ね~姉様…お見合いしたって本当?」
蘭子を膝の上に乗せて手遊びをさせながら聞いた。
「…なぜ知ってるの?」
「ここに来るときに、隣の人に聞いたよ。かっこいい人が来てたよって」
麻耶にはあまり知られたくなかった美弥は困った顔をする。
「噂って怖いわね…。昨日ね…父様の知り合いの息子さんとね」
「ふ~ん…」
自分から聞いた麻耶だったか、それほど興味がなかったようで、その話はそれ以上聞いてくることはなく、ほっとした。
「それよりも…蘭子はおしゃべりしないのね…家でも全然?」
1歳半になり、良く聞く単語ぐらいは話してもよさそうなのにまだ一言もしゃべることはなかった。
それを誰もが心配しながら成長を見守り続けていた。
「機嫌が良い時は、トトとカカは言うかなぁ~…」
「少しは喋るようになったのね」
「うん。でもね。焦ってないの。葉月がね。大丈夫だっていうから。葉月が言うこといつも当たるから信じてるの」
うれしそうに葉月の話をする。
「そう…葉月が…」
誰もいない家の中は、昔と変わらず美弥と麻耶の笑い声が響き渡っていた。
そこに今は蘭子と言う可愛らしい天使まで加わっている。
「ね~姉様…お見合いしたって本当?」
蘭子を膝の上に乗せて手遊びをさせながら聞いた。
「…なぜ知ってるの?」
「ここに来るときに、隣の人に聞いたよ。かっこいい人が来てたよって」
麻耶にはあまり知られたくなかった美弥は困った顔をする。
「噂って怖いわね…。昨日ね…父様の知り合いの息子さんとね」
「ふ~ん…」
自分から聞いた麻耶だったか、それほど興味がなかったようで、その話はそれ以上聞いてくることはなく、ほっとした。
「それよりも…蘭子はおしゃべりしないのね…家でも全然?」
1歳半になり、良く聞く単語ぐらいは話してもよさそうなのにまだ一言もしゃべることはなかった。
それを誰もが心配しながら成長を見守り続けていた。
「機嫌が良い時は、トトとカカは言うかなぁ~…」
「少しは喋るようになったのね」
「うん。でもね。焦ってないの。葉月がね。大丈夫だっていうから。葉月が言うこといつも当たるから信じてるの」
うれしそうに葉月の話をする。
「そう…葉月が…」