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狂い咲く花
第20章 二、木瓜 - 平凡
「俺のことか??」
蘭子の発する言葉に驚いて目を細めて優しい顔に変わる。
「ええ。父さんのことですよ」
「じーじ…あっこ」
そう言って両手を父様に差し出して、抱っこをせがむ。
父様は麻耶を下ろして、大きな手で蘭子を抱き上げた。
「じーじ、ちゅきっ」
愛らしい笑顔で言い頬っぺたにチュッとする。
その予想もつかない行動に誰もが動きを止めた。
「お前ら…子供の前で、こんなことやってるのか?」
「えっ??あっ??やってないです!!」
葉月が全力で否定をする。
それが麻耶には寂しく思えた。
南和と約束をして求めることはなくなっても、葉月から未だに求められない事にはまだ諦めがついていない。
なぜ抱いてくれないのか、口づけをしてくれないのか考えるときもあった。
「だったら、どこで覚えた??他の男にはするなよっ」
父様が誰とも分からない未来の男にけん制する。
どこで覚えたのか…
それに覚えのある麻耶は居心地が悪くなる。
「父様?姉様は?」
「美弥か?部屋にいると思うが?」
「麻耶、姉様に会ってくる」
そう言い捨てて逃げるようにその場を立ち去った。
何も分からない麻耶でも、今の状況がまずいことぐらい気が付いていた。
蘭子の発する言葉に驚いて目を細めて優しい顔に変わる。
「ええ。父さんのことですよ」
「じーじ…あっこ」
そう言って両手を父様に差し出して、抱っこをせがむ。
父様は麻耶を下ろして、大きな手で蘭子を抱き上げた。
「じーじ、ちゅきっ」
愛らしい笑顔で言い頬っぺたにチュッとする。
その予想もつかない行動に誰もが動きを止めた。
「お前ら…子供の前で、こんなことやってるのか?」
「えっ??あっ??やってないです!!」
葉月が全力で否定をする。
それが麻耶には寂しく思えた。
南和と約束をして求めることはなくなっても、葉月から未だに求められない事にはまだ諦めがついていない。
なぜ抱いてくれないのか、口づけをしてくれないのか考えるときもあった。
「だったら、どこで覚えた??他の男にはするなよっ」
父様が誰とも分からない未来の男にけん制する。
どこで覚えたのか…
それに覚えのある麻耶は居心地が悪くなる。
「父様?姉様は?」
「美弥か?部屋にいると思うが?」
「麻耶、姉様に会ってくる」
そう言い捨てて逃げるようにその場を立ち去った。
何も分からない麻耶でも、今の状況がまずいことぐらい気が付いていた。