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狂い咲く花
第20章 二、木瓜 - 平凡
「変なやつだな…」
走り去った麻耶を見つめながら父様が口をつけば、葉月も同じ言葉を返す。
「変ですよね…」
「何かあったのか?」
「いや…変というか…ここ数か月なんですけど。麻耶が大人になったというか…ちゃんと蘭子の面倒見るようになって…もちろん良いことなんですけど…いつもの麻耶じゃないみたいで…」
言葉を選びながら慎重に話す。
自分に迫ってきた時、少女の顔から大人の妖艶な顔に変貌した様を思い浮かべ、その数日後から普段から大人びたことをするようになった麻耶を不思議に思っていた。
次の朝は何の会話もなく仕事に行き、どんな顔でこれから一緒にいればいいかと悩んで帰って見れば、いつもと変わらなくそれ以上に大人な考えをするようになっていたことに驚かされたことを思い出す。
「蘭子が麻耶を大人に、母親にしてるんじゃないのか?」
真剣に悩んでいそうな葉月を見て、父様が言葉をかける。
「…そうかもしれませんね。」
父様の言葉を受けて納得したように返事を返す。
そして父様に促されるままに蘭子と一緒に家の方に足を進めた。
家の玄関を開けると、そこには母様が今か今かと待ちわびていた。
葉月が抱っこされている蘭子の顔を母様の方に向けて、耳元で小さく話しかける
「ばーば!」
ニパッと笑って愛敬を振りまく。
その言葉と笑顔に母様の顔も綻び相良家に笑顔が飛び交っていた。
走り去った麻耶を見つめながら父様が口をつけば、葉月も同じ言葉を返す。
「変ですよね…」
「何かあったのか?」
「いや…変というか…ここ数か月なんですけど。麻耶が大人になったというか…ちゃんと蘭子の面倒見るようになって…もちろん良いことなんですけど…いつもの麻耶じゃないみたいで…」
言葉を選びながら慎重に話す。
自分に迫ってきた時、少女の顔から大人の妖艶な顔に変貌した様を思い浮かべ、その数日後から普段から大人びたことをするようになった麻耶を不思議に思っていた。
次の朝は何の会話もなく仕事に行き、どんな顔でこれから一緒にいればいいかと悩んで帰って見れば、いつもと変わらなくそれ以上に大人な考えをするようになっていたことに驚かされたことを思い出す。
「蘭子が麻耶を大人に、母親にしてるんじゃないのか?」
真剣に悩んでいそうな葉月を見て、父様が言葉をかける。
「…そうかもしれませんね。」
父様の言葉を受けて納得したように返事を返す。
そして父様に促されるままに蘭子と一緒に家の方に足を進めた。
家の玄関を開けると、そこには母様が今か今かと待ちわびていた。
葉月が抱っこされている蘭子の顔を母様の方に向けて、耳元で小さく話しかける
「ばーば!」
ニパッと笑って愛敬を振りまく。
その言葉と笑顔に母様の顔も綻び相良家に笑顔が飛び交っていた。