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狂い咲く花
第20章 二、木瓜 - 平凡
その言葉に意味はないと分かっていても葉月の心には深い影を落とす。
どんなに麻耶の気持ちが葉月に向いても、それを受け止めることはできなかった。
美弥と幸信がつきあい始めても、自覚してしまった思いを消し去ることが出来ずにいた。
「どうしたの?」
黙り込んだ葉月を心配して麻耶が聞く。
「いやっ…なんでもないよ。で?麻耶は何が欲しいんだい?」
「えっーとね…えっーと…」
色々と考えを巡らせているようで、市場に着くまで何を買ってもらうかを考えていた。
市場についても決まらない麻耶を見て葉月は楽しくなる。
「ゆっくり探せばいいよ。時間はいっぱいあるんだから」
麻耶の頭を撫でながら告げると、嬉しそうにはしゃぐ。
「うん。ありがとう。」
「そうだ…麻耶。もしも迷子になったらね。市場の入口にあったあのお店で待ち合わせしよう」
今入ってきたばかりの入口を指先で示すと、分かったと言って頷く。
「分かった。でも大丈夫。麻耶、葉月のそば離れないもん」
また腕にしがみ付いて甘える。
その姿を遠くから見ている南和がいることに麻耶は気が付かなった。
どんなに麻耶の気持ちが葉月に向いても、それを受け止めることはできなかった。
美弥と幸信がつきあい始めても、自覚してしまった思いを消し去ることが出来ずにいた。
「どうしたの?」
黙り込んだ葉月を心配して麻耶が聞く。
「いやっ…なんでもないよ。で?麻耶は何が欲しいんだい?」
「えっーとね…えっーと…」
色々と考えを巡らせているようで、市場に着くまで何を買ってもらうかを考えていた。
市場についても決まらない麻耶を見て葉月は楽しくなる。
「ゆっくり探せばいいよ。時間はいっぱいあるんだから」
麻耶の頭を撫でながら告げると、嬉しそうにはしゃぐ。
「うん。ありがとう。」
「そうだ…麻耶。もしも迷子になったらね。市場の入口にあったあのお店で待ち合わせしよう」
今入ってきたばかりの入口を指先で示すと、分かったと言って頷く。
「分かった。でも大丈夫。麻耶、葉月のそば離れないもん」
また腕にしがみ付いて甘える。
その姿を遠くから見ている南和がいることに麻耶は気が付かなった。