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狂い咲く花
第23章 二、仏桑華 - 新しい恋
───…
美弥の乱れた姿を目の当たりにして魅せられる。
麻耶と姉妹だというのに、こんなにも違うものなのかと驚きながらも目が奪われた。
麻耶が"動"ならば、美弥は"静"だと南和は思った。
本能の赴くままに乱れていく麻耶と違って、美弥は恥ずかしがりながら、静かに幸信の腕の中で乱れていた。
その姿が、より一層心を搔き乱す。
そして知らし知らずのうちに、自分のモノを握っていることに気が付く。
麻耶の中で果てなかったそれが今爆発しそうになっていた。
2人の行為に夢中になっていた南和は人が近づいて来たことに気が付かなかった。
気が付いた時には、時はすでに遅しと、彼も2人の行為を見てしまっていた。
さすがに2人の行為は刺激が強すぎたのか固まって動けなくなっている。
『アッ…身体が…変なんです……怖い…』
美弥の言葉が、ここまで聞こえてくる。
その声が耳に届くと、顔をしかめて苦しそうな表情を見せた。
手に持っていた袋をくしゃくしゃに握りつぶして拳が震えているのが見える。
「葉月…」
名前を呼んでみても南和の言葉は届かない。
さすがにこのままでは危険だと思った南和は、葉月の腕を掴んで強引にその場から離れることにした。
身長も体格も南和より大きな葉月を、2人に気が付かれないように連れ出すのは容易なことではなかった。