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狂い咲く花
第24章 二、花浜匙 - 変わらぬ心
「それは、よかった。では私はこれで。またね麻耶ちゃん。」

軽く麻耶の頭を撫でて、南和には会釈をして帰って行った。
その後ろ姿を見ながら麻耶は南和に寄り添う。

「ねぇ。南和、葉月は?」

その言葉に、先ほどの会話を思い出した。

「葉月、南和の後を追っていったはずだよ」

早く帰ってきた葉月が、南和が蘭子を迎えに行ったと聞いて、すぐさま後を追っていったのだと話す。

「そう…でも会わなかったよ」

真実を告げられない南和は正直なことが言えなかった。
置いてきた理由を言うことができなかった。

「そうなの??じゃあ、迎えに行く!!」

「待ってれば、帰ってくるよ」

顔をあわせたくない南和は迎えに行くのを拒むが、一度言い出した麻耶が引き下がることもなく、結局は麻耶の願い通りに迎えに行くことになった。
先ほど歩いてきた道を戻りながら、どんな顔で会おうかと悩んでいた。
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