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狂い咲く花
第24章 二、花浜匙 - 変わらぬ心
裏口から回って、みつからないように覗いた。
その人物は、膝を立ててそこに顔を埋めて座り込んでいた。
微動だにしない人物に、先ほどまでの恐怖感はなく逆に心配になる。
生きているのだろうか?具合が悪くなって蹲っているのではないかと心配になり、ついつい声をかける。
「あのぅ…大丈夫ですか?」
恐る恐る近づきながら、それでもいつでも逃げられるような体制で声を掛けた。
その言葉に、その人物が一瞬身動きするのが分かり生きているのだとホッとした。
「…どこか具合でも悪いんですか?」
近づきながら声をかけるが、一向に顔を上げる気配がなかった。
心配になり手が届く距離まで近づく。
近づいても動く事のない彼を見て、美弥は誰かを呼びに行こうとした。
「動けないんですか??誰か呼んできますね」
それだけを告げてその場を離れようとした時、いきなり手を掴まれて緊張が身体を駆け巡った。
そして、忘れていた恐怖が全身を包んでいく。
「はっ…」
離してと口にしようとしても恐怖で言葉にはならない。
ガタガタと震えて今にも気が遠のきそうだった。
「大丈夫だから…」
その人物が弱々しく言葉を発する。
その声を聞いて、それが誰なのか認識する。
「はっ…葉月?」
名前を呼ばれて、その人物・葉月が顔を上げるが、暗闇の中で表情は分からなかった。
その人物は、膝を立ててそこに顔を埋めて座り込んでいた。
微動だにしない人物に、先ほどまでの恐怖感はなく逆に心配になる。
生きているのだろうか?具合が悪くなって蹲っているのではないかと心配になり、ついつい声をかける。
「あのぅ…大丈夫ですか?」
恐る恐る近づきながら、それでもいつでも逃げられるような体制で声を掛けた。
その言葉に、その人物が一瞬身動きするのが分かり生きているのだとホッとした。
「…どこか具合でも悪いんですか?」
近づきながら声をかけるが、一向に顔を上げる気配がなかった。
心配になり手が届く距離まで近づく。
近づいても動く事のない彼を見て、美弥は誰かを呼びに行こうとした。
「動けないんですか??誰か呼んできますね」
それだけを告げてその場を離れようとした時、いきなり手を掴まれて緊張が身体を駆け巡った。
そして、忘れていた恐怖が全身を包んでいく。
「はっ…」
離してと口にしようとしても恐怖で言葉にはならない。
ガタガタと震えて今にも気が遠のきそうだった。
「大丈夫だから…」
その人物が弱々しく言葉を発する。
その声を聞いて、それが誰なのか認識する。
「はっ…葉月?」
名前を呼ばれて、その人物・葉月が顔を上げるが、暗闇の中で表情は分からなかった。