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狂い咲く花
第24章 二、花浜匙 - 変わらぬ心
美弥は開いている玄関から入り、葉月と麻耶がいつも使っている部屋の鍵を開けて葉月を呼ぶ。
「鍵あけたわよ~」
声だけかけて美弥はお茶の用意をする。
用意をしながら、今の葉月にはお酒の方がいいかなと思い、お酒の準備をして葉月がいるであろう部屋に向かった。
縁側に背中を丸くして座っている葉月を見て、どこかホッとした。
麻耶と結婚することを告げに来た日よりも元気がないと思え、ほっとけなかった。
「はい…お酒だけどいいよね」
葉月の横に、湯呑を置いてお酒を注いだ。
それを無言で持ち上げると一気に喉に流し込む。
その横顔かあまりに悲しげで自然と手が伸びて頬に触れる。
触れた瞬間にビクンッと身体を震わせ静止する。
「何かあったの??」
優しく問いただしてもその答えは返ってこず、静かな時間だけが流れていった。
「ごはん…食べて行く?」
会話がないのが苦しくて適当な言葉をくちにする。
「いい…」
葉月は必要最低限の言葉しか話さない。
そんな葉月を見て、本当に何があったのだろうと心配になる。
だけど話さないということは自分には言いたくないのだろうと寂しく思えた。
「もう…私には何も話してくれないの?」
その言葉に初めて顔を上げて美弥の顔を見る。
「鍵あけたわよ~」
声だけかけて美弥はお茶の用意をする。
用意をしながら、今の葉月にはお酒の方がいいかなと思い、お酒の準備をして葉月がいるであろう部屋に向かった。
縁側に背中を丸くして座っている葉月を見て、どこかホッとした。
麻耶と結婚することを告げに来た日よりも元気がないと思え、ほっとけなかった。
「はい…お酒だけどいいよね」
葉月の横に、湯呑を置いてお酒を注いだ。
それを無言で持ち上げると一気に喉に流し込む。
その横顔かあまりに悲しげで自然と手が伸びて頬に触れる。
触れた瞬間にビクンッと身体を震わせ静止する。
「何かあったの??」
優しく問いただしてもその答えは返ってこず、静かな時間だけが流れていった。
「ごはん…食べて行く?」
会話がないのが苦しくて適当な言葉をくちにする。
「いい…」
葉月は必要最低限の言葉しか話さない。
そんな葉月を見て、本当に何があったのだろうと心配になる。
だけど話さないということは自分には言いたくないのだろうと寂しく思えた。
「もう…私には何も話してくれないの?」
その言葉に初めて顔を上げて美弥の顔を見る。