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狂い咲く花
第25章 二、葡萄 - 宵と狂気
「そんな欲しそうな顔をしてもダメですよ。言ったでしょう?時間はたっぷりあるのだと…」

丹念に蕾だけを責められて、身体は物足りなさを感じ始めた。
いつものように、もっと刺激がほしいと美弥の身体は訴えかける。
しかし、頭の中では何度も葉月の名前を呼んでいた。

「もっと声を聞かせてほしいのに…」

美弥の腰に絡まっていた腕を解いて、ゆっくりと畳の上に身体を倒す。

「こちらだったら聞かせてもらえますか?」

足を開いて、秘部に顔を近づけながら伝えると、花芽をひと舐めする。

「アウッ」

「やはり、美弥はこちらが好きですね」

花芽に息がかかりそれだけで身体は感じ始めていた。
それが嫌で、自分の身体に触って欲しくなくて泣きながらやめてくれるように懇願する。

「幸信さん…やめてください…これ以上は…お願いします」

その言葉に、幸信は顔を上げた。

「やめて…ほしい?」

「…ごめんなさい…許してください…」

幸信は身体を起こして美弥の髪の毛を優しく撫でて、そこに唇を落とす。

「なぜ、許しを請うのですか?私は美弥が望むことをしてあげているまでのこと…ほらっ、しっかりと濡れてる。先に進みたいという合図なのですよ。いつも言っている様に、私にまかせておけばいいんです。私だけのことを考えて…」
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