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狂い咲く花
第28章 三、クロッカス - 愛をもう一度(紫)
「最近、良く噛んじゃうの…蘭子おいで!!姉様のパイパイはでないんだって~感じるのにね」
クスクスと美弥を小馬鹿にするように笑い、蘭子を美弥の腕から奪い返すと、慣れた手つきで襟を緩めて片方の胸を出して蘭子に飲ませ始める。
「姉様。ここ赤くなってるから消毒してあげたからね。姉様の肌って白くてきれいなんだから、気を付けてね」
首の付け根のところを指さして忠告する。
そこは葉月に付けられた印で、麻耶から舐められた場所だった。
美弥は恥ずかしくなり、急いで着物を正し逃げるように部屋を出て行った。
「姉様が悪いんだからね…麻耶を裏切るから…。ねっ。蘭子」
寂しそうな表情を浮かべ、今しがた出ていった美弥の後ろ姿に届くことのない言葉を送る。
───…
その夜は、久しぶりに姉妹で寝ることになった。
先に蘭子を寝かしつけて、麻耶は美弥の布団に潜り込み腕枕をしてもらった。
甘えてくる麻耶を見て幸せだったことを思い出す。
両親がいない家で仲良く過ごし、たまに顔を見せる葉月と南和と遊んだり喧嘩したりして日々を過ごしていたことが懐かしく、今でもそうありたいと願う。
しかしその反面、葉月と愛を育みたいと願う自分の矛盾に心悩ませていた。
クスクスと美弥を小馬鹿にするように笑い、蘭子を美弥の腕から奪い返すと、慣れた手つきで襟を緩めて片方の胸を出して蘭子に飲ませ始める。
「姉様。ここ赤くなってるから消毒してあげたからね。姉様の肌って白くてきれいなんだから、気を付けてね」
首の付け根のところを指さして忠告する。
そこは葉月に付けられた印で、麻耶から舐められた場所だった。
美弥は恥ずかしくなり、急いで着物を正し逃げるように部屋を出て行った。
「姉様が悪いんだからね…麻耶を裏切るから…。ねっ。蘭子」
寂しそうな表情を浮かべ、今しがた出ていった美弥の後ろ姿に届くことのない言葉を送る。
───…
その夜は、久しぶりに姉妹で寝ることになった。
先に蘭子を寝かしつけて、麻耶は美弥の布団に潜り込み腕枕をしてもらった。
甘えてくる麻耶を見て幸せだったことを思い出す。
両親がいない家で仲良く過ごし、たまに顔を見せる葉月と南和と遊んだり喧嘩したりして日々を過ごしていたことが懐かしく、今でもそうありたいと願う。
しかしその反面、葉月と愛を育みたいと願う自分の矛盾に心悩ませていた。