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狂い咲く花
第32章 三、風信子 – 悲哀

───…
「葉月…愛してる…。葉月は麻耶のこと愛してる?」
「愛してるよ…」
麻耶の問いかけに葉月は義務的に答える。
そして麻耶が望む口づけを交わす。
口内を犯しながら舌を絡ませて麻耶の心も体も満足させていく。
しかし、そこから先に進むことはなかった。
以前、病気で痛いから使い物にならないと言った言葉を信じて、そこから進むことはなかった。
「葉月…ここ触って…」
麻耶は葉月の手を取って自分の裾の中に誘導する。
葉月は溜息をついて、下着の中に手を忍ばせた。
交わることはなかったが、こうやって手で快楽を得ようとする。
それを拒めば…
『やっぱり麻耶のこと嫌いなんだ…いなくなったほうがいいんだ』
と死をほのめかし、手ですることを強要する。
一度は本気で死のうとした麻耶の戯言とは思えなく、渋々と麻耶の言いなりになる葉月だった。
「葉月…気持ちいい…」
葉月の胡坐の上に座り、秘部を触られながら抱きつき惜しげもなく喘ぎ声を出す。
何度か指で責めていると、麻耶のどこが一番感じるか分かった葉月は、そこばかり責めてこの行為を早く終わらせようと動きを早めていく。
「アアアッ…それいい…」
自然と腰を動かしながら葉月の指の動きに合わせる。

