この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
狂い咲く花
第35章 三、桔梗 - 深い愛
母様が座った膝の上に腰を下ろした麻耶は、昔みたいに足をバタつかせながら、体重を母様にかけていく。
それを後ろから抱きしめ、揺り籠のように身体を揺らす。

「母様の膝の上は落ち着くね」

「母様も麻耶を抱きしめていると落ち着く。やっぱり麻耶はいくつになっても私の可愛い娘ね」

これから悲しむかもしれない麻耶に、できる限りの愛情を注ぐ。





──…





「父さん、なんでここに麻耶がいるんですか?」

家を出てすぐにそのことを聞いた。

「美弥が見つかるまで家を空けることが多くなる。麻耶と蘭子だけにしておくのも心配だしな。お前もその方が安心だろう?」

父様の言うとおりだった。
美弥が見つかるまで、麻耶に構っている余裕などない。
一日でも早く美弥を見つけ出し、自分の腕の中で抱きしめたかった。
どうか無事でいてくれとただそれだけを願う。

「とりあえず、同じところを探してみよう。暗闇で見落としてるかもしれん。」

「はい…」

2人は別れて美弥を探した。
同じ場所を何度も探し、一軒一軒回った。
街の人たちも一緒になり探し、隣街まで足を延ばして探しても美弥を見つけることはできなかった。
幾日も幾日も探す当てもなく、ただやみくもに探し回った。
しかし、美弥は見つからない。
神隠しに合ったかの如く、忽然と姿を消した。
/661ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ