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狂い咲く花
第37章 三、ハハミズキ - 私の想いを受けて下さい。
「南和!それどこだ?今から行く」
今度は葉月が南和の肩を強く握り揺さぶる。
動揺しているのが手に取るように分かった。
「となり街の先の森の中だよ…葉月、痛いよ…」
余りの痛さに南和は顔をしかめる。
葉月も父様同様にぱっと手を離して謝った。
「ごめん…でも、ありがとう…美弥の居場所みつけてくれて」
今にも泣き出しそうな顔だった。
「たぶん…だよ?…顔は見てないから…本当なら顔を確認してからの方がよかったんだけど…僕怖くて。…弱虫でごめん」
「いや。南和の判断は正しい。お前まで掴まっては意味がない。お前が無事で何よりだ」
父様が優しい笑顔で南和の頭を撫でながら褒めた。
「ごめん…なさい…」
その一言に他の意味を乗せる。
麻耶の願いとはいえ、この両親を悲しませていることだけは心が痛んでいた。
ずっと優しく息子のように可愛がってくれた2人に酷いことをしたと、それだけが悔やまれてならなかった。
「直ぐにでも行く?僕案内するよ」
早く合わせてあげたくて道案内を提案する。
直ぐにでもかけつけると思った父様は意外と冷静な判断をした。
「とりあえず、寺に寄ってから行こう…盗賊が何人か分からないんだ。それなりの準備は必要だろう…直ぐに行きたい気持ちも分かるが…確実に助け出したい」
父様の言葉に葉月も南和も頷いた。
2人は一旦部屋に戻り、出かける用意をする。
父様の傍らで母さも出かける準備を始めた。
今度は葉月が南和の肩を強く握り揺さぶる。
動揺しているのが手に取るように分かった。
「となり街の先の森の中だよ…葉月、痛いよ…」
余りの痛さに南和は顔をしかめる。
葉月も父様同様にぱっと手を離して謝った。
「ごめん…でも、ありがとう…美弥の居場所みつけてくれて」
今にも泣き出しそうな顔だった。
「たぶん…だよ?…顔は見てないから…本当なら顔を確認してからの方がよかったんだけど…僕怖くて。…弱虫でごめん」
「いや。南和の判断は正しい。お前まで掴まっては意味がない。お前が無事で何よりだ」
父様が優しい笑顔で南和の頭を撫でながら褒めた。
「ごめん…なさい…」
その一言に他の意味を乗せる。
麻耶の願いとはいえ、この両親を悲しませていることだけは心が痛んでいた。
ずっと優しく息子のように可愛がってくれた2人に酷いことをしたと、それだけが悔やまれてならなかった。
「直ぐにでも行く?僕案内するよ」
早く合わせてあげたくて道案内を提案する。
直ぐにでもかけつけると思った父様は意外と冷静な判断をした。
「とりあえず、寺に寄ってから行こう…盗賊が何人か分からないんだ。それなりの準備は必要だろう…直ぐに行きたい気持ちも分かるが…確実に助け出したい」
父様の言葉に葉月も南和も頷いた。
2人は一旦部屋に戻り、出かける用意をする。
父様の傍らで母さも出かける準備を始めた。