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狂い咲く花
第37章 三、ハハミズキ - 私の想いを受けて下さい。
「母さんは、ここで待っていてくれ」
そんな母様の様子を見て父様が制する。
「嫌です。私も行きます…行かせてください。」
必死に訴えてくる母様を父様は抱きしめた。
「ここにいなさい…向こうはどうなっているか分からないんだ。そんな所に連れていくわけには行かない。それに麻耶と蘭子だけを残すのも心配だ。」
麻耶と蘭子の名前を出されて母様は何も言えなくなる。
どちらも大切な娘だけにどちらも選べなかった。
「大丈夫だ。美弥は必ず無事に連れて帰ってくる。あいつの好きな物を作って待っていてやってくれ」
母様は父様の腕の中で小さく頷く。
その小さな頷きに母様の想いを組んだ父様の腕に力が入った。
必ず連れて戻ると約束をして3人は、まず寺に向かった。
事情を説明すると和尚は腕っぷしの強い僧侶を4人同行させることにした。
となり街を過ぎ、南和の道案内で森の中に入って行った。
南和が残してくれた道しるべを頼りに、道なき道を歩いて行く。
森の中は暗く明かりがないと一歩先さえ見えない闇夜だった。
「この先に小屋があるよ」
南和の言葉に手に持っていた灯りを一度消した。
灯りを失えば何も見えなくなり、目が慣れるまで動かずそこにいた。
時間が立てば暗闇にも慣れ辺りの様子が分かり始める。
そんな母様の様子を見て父様が制する。
「嫌です。私も行きます…行かせてください。」
必死に訴えてくる母様を父様は抱きしめた。
「ここにいなさい…向こうはどうなっているか分からないんだ。そんな所に連れていくわけには行かない。それに麻耶と蘭子だけを残すのも心配だ。」
麻耶と蘭子の名前を出されて母様は何も言えなくなる。
どちらも大切な娘だけにどちらも選べなかった。
「大丈夫だ。美弥は必ず無事に連れて帰ってくる。あいつの好きな物を作って待っていてやってくれ」
母様は父様の腕の中で小さく頷く。
その小さな頷きに母様の想いを組んだ父様の腕に力が入った。
必ず連れて戻ると約束をして3人は、まず寺に向かった。
事情を説明すると和尚は腕っぷしの強い僧侶を4人同行させることにした。
となり街を過ぎ、南和の道案内で森の中に入って行った。
南和が残してくれた道しるべを頼りに、道なき道を歩いて行く。
森の中は暗く明かりがないと一歩先さえ見えない闇夜だった。
「この先に小屋があるよ」
南和の言葉に手に持っていた灯りを一度消した。
灯りを失えば何も見えなくなり、目が慣れるまで動かずそこにいた。
時間が立てば暗闇にも慣れ辺りの様子が分かり始める。