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狂い咲く花
第37章 三、ハハミズキ - 私の想いを受けて下さい。
4人が壁に背を付けて中の様子を伺う。
父様と葉月と南和は小屋の角に隠れて4人の動向を伺った。
1人は扉に手を添え、一人は火入れを開けて明かりをともす準備をし、2人は臨戦態勢に入る。
4人は顔を見合わせ一度大きく深呼吸をした。
そして鉄斎が一度頷くと、それぞれの動きが重なり、何の無駄もなく動き出す。
扉は簡単に開き、2名が中に押し入り、後ろから中を照らす。
「…」
中は静まり返り、見渡す限り盗賊の姿は確認できない。
そして4人の目がある一点に集中する。
最初に動いたのは鉄斎だった。
布団の上に横たわる女性に近づいて口元に手を翳し生死を確認する。
その手に息がかかり生きていることが確認できた。
鉄斎は3人に顔を向けて一度頷いて生きていることを無言で告げた。
「美弥さん…鉄斎です…美弥さん…」
頬を少し叩きながら呼びかける。
その呼びかけに美弥の身体が少し動き、薄っすらと目を開けた。
「もう大丈夫ですよ…私が誰だか分かりますか?」
その問いに美弥は何も答えなかった。
ただ天井を見ているだけで反応を示さない。
「美弥!!無事か!!」
「美弥!!」
美弥の生存を聞かされた父様と葉月が部屋の中に飛び込んでいく。
鉄斎が父様の方を向いて軽く頷くと、目線が鉄斎の膝元に横になっている美弥を見つけた。
「…よかった…」
駆け寄り、父様は美弥を着物事抱きしめ、葉月はその横で片膝をつき背中に手を回そうとして顔色が変わった。
鉄斎と顔を見合わせ渋い顔になる。
父様と葉月と南和は小屋の角に隠れて4人の動向を伺った。
1人は扉に手を添え、一人は火入れを開けて明かりをともす準備をし、2人は臨戦態勢に入る。
4人は顔を見合わせ一度大きく深呼吸をした。
そして鉄斎が一度頷くと、それぞれの動きが重なり、何の無駄もなく動き出す。
扉は簡単に開き、2名が中に押し入り、後ろから中を照らす。
「…」
中は静まり返り、見渡す限り盗賊の姿は確認できない。
そして4人の目がある一点に集中する。
最初に動いたのは鉄斎だった。
布団の上に横たわる女性に近づいて口元に手を翳し生死を確認する。
その手に息がかかり生きていることが確認できた。
鉄斎は3人に顔を向けて一度頷いて生きていることを無言で告げた。
「美弥さん…鉄斎です…美弥さん…」
頬を少し叩きながら呼びかける。
その呼びかけに美弥の身体が少し動き、薄っすらと目を開けた。
「もう大丈夫ですよ…私が誰だか分かりますか?」
その問いに美弥は何も答えなかった。
ただ天井を見ているだけで反応を示さない。
「美弥!!無事か!!」
「美弥!!」
美弥の生存を聞かされた父様と葉月が部屋の中に飛び込んでいく。
鉄斎が父様の方を向いて軽く頷くと、目線が鉄斎の膝元に横になっている美弥を見つけた。
「…よかった…」
駆け寄り、父様は美弥を着物事抱きしめ、葉月はその横で片膝をつき背中に手を回そうとして顔色が変わった。
鉄斎と顔を見合わせ渋い顔になる。