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狂い咲く花
第37章 三、ハハミズキ - 私の想いを受けて下さい。
「相良さん…とりあえず、この部屋からでましょう…このまま居続けるのは危険です」
「そうだな。いつ盗賊が戻ってくるか分らんからな。」
腕の中の美弥から身体を離しながら鉄斎の申し出を素直に受ける。
その離れた腕から、今度は葉月が後ろから抱きめた
着物が落ちないように…
「そういう意味ではありません…」
鉄斎の言葉に父様だけではなく葉月も首を傾げた。
「気がつきませんか?この匂い…たぶん媚薬香だと思います…」
「「…」」
その言葉の意味を知った2人は言葉を失った。
それがどう言うことなのか理解もできた。
しかし、葉月は美弥の後ろ姿を見て予測はついていた。
「ですから体調が変わる前に出ましょう。葉月さん。私が布団で隠していますから着物を着せてあげてください」
鉄斎は父様と美弥の間に布団を滑り込ませ、葉月は掛けてある着物を引き抜いた。
その様子を見ていた父様の表情が強張っているのが分かる。
「美弥…手を通せる?」
袖を入れやすいように持ち、声を掛けても動く事は疎か反応すらしない。
仕方なく手を通そうと腕を持ちあげた。
「そうだな。いつ盗賊が戻ってくるか分らんからな。」
腕の中の美弥から身体を離しながら鉄斎の申し出を素直に受ける。
その離れた腕から、今度は葉月が後ろから抱きめた
着物が落ちないように…
「そういう意味ではありません…」
鉄斎の言葉に父様だけではなく葉月も首を傾げた。
「気がつきませんか?この匂い…たぶん媚薬香だと思います…」
「「…」」
その言葉の意味を知った2人は言葉を失った。
それがどう言うことなのか理解もできた。
しかし、葉月は美弥の後ろ姿を見て予測はついていた。
「ですから体調が変わる前に出ましょう。葉月さん。私が布団で隠していますから着物を着せてあげてください」
鉄斎は父様と美弥の間に布団を滑り込ませ、葉月は掛けてある着物を引き抜いた。
その様子を見ていた父様の表情が強張っているのが分かる。
「美弥…手を通せる?」
袖を入れやすいように持ち、声を掛けても動く事は疎か反応すらしない。
仕方なく手を通そうと腕を持ちあげた。