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狂い咲く花
第37章 三、ハハミズキ - 私の想いを受けて下さい。
「ックシュン」
裸のまま時間が過ぎ、美弥が寒さに震える。
「ごめん…寒かったね。入ろうか…」
止まらない涙を拭きもせずに、美弥を抱きかかえて風呂の中に2人で沈んだ。
後ろから抱きしめ、美弥の肩に頭を乗せた。
美弥の指に自分の指を絡ませそのまま抱きしめる。
心がなくても、美弥はそこにいた。
「美弥…愛してる。今度こそこの手を離さない。何があっても美弥の傍を離れない…」
届かないと思いながらも愛を囁く。
「美弥がいなくなって初めて気が付いたよ。美弥が傍にいないと俺の人生に意味がないということに。どんな形でも良い。傍にいて欲しいって。どんなことがあってもどんな形でもずっと傍にいたから気が付かなかった。美弥がいないだけで俺の人生は意味をなくすって…。今度こそこの手を離さないから。父さんと母さんにも許しは貰ってる。麻耶の事も引き受けてくれる。だから、美弥…死ぬまで俺と一緒にいて…俺の前から消えないで…」
絡ませた指に力を入れた。
愛しい美弥を感じるために。
その力を込めた指に反応するかのように、美弥の指にも力が入った。
葉月は肩から頭を上げると、美弥がゆっくりと顔を上げて葉月の目を捉える。
美弥は力なく笑い、絡ませている指を解いて葉月の涙を拭く。
「泣かないで…」
か細い声で、しかしはっきりと口にする。
「私は…いつも葉月を困らせてばかりね…。愛しているのに…困らせてばかり…」
「美弥…?俺が分かる?」
美弥は小さく頷いた。
「ごめんね…辛い思いばかりさせて…ごめんなさい…」
「美弥が謝ることじゃない…俺が不甲斐ないばかりに美弥を苦しめてるんだ。優柔不断な俺が一番悪い…」
裸のまま時間が過ぎ、美弥が寒さに震える。
「ごめん…寒かったね。入ろうか…」
止まらない涙を拭きもせずに、美弥を抱きかかえて風呂の中に2人で沈んだ。
後ろから抱きしめ、美弥の肩に頭を乗せた。
美弥の指に自分の指を絡ませそのまま抱きしめる。
心がなくても、美弥はそこにいた。
「美弥…愛してる。今度こそこの手を離さない。何があっても美弥の傍を離れない…」
届かないと思いながらも愛を囁く。
「美弥がいなくなって初めて気が付いたよ。美弥が傍にいないと俺の人生に意味がないということに。どんな形でも良い。傍にいて欲しいって。どんなことがあってもどんな形でもずっと傍にいたから気が付かなかった。美弥がいないだけで俺の人生は意味をなくすって…。今度こそこの手を離さないから。父さんと母さんにも許しは貰ってる。麻耶の事も引き受けてくれる。だから、美弥…死ぬまで俺と一緒にいて…俺の前から消えないで…」
絡ませた指に力を入れた。
愛しい美弥を感じるために。
その力を込めた指に反応するかのように、美弥の指にも力が入った。
葉月は肩から頭を上げると、美弥がゆっくりと顔を上げて葉月の目を捉える。
美弥は力なく笑い、絡ませている指を解いて葉月の涙を拭く。
「泣かないで…」
か細い声で、しかしはっきりと口にする。
「私は…いつも葉月を困らせてばかりね…。愛しているのに…困らせてばかり…」
「美弥…?俺が分かる?」
美弥は小さく頷いた。
「ごめんね…辛い思いばかりさせて…ごめんなさい…」
「美弥が謝ることじゃない…俺が不甲斐ないばかりに美弥を苦しめてるんだ。優柔不断な俺が一番悪い…」