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狂い咲く花
第38章 三、緋衣草 - 家族愛
「違うよな。うれしいんだよな。父さんと母さんに囲まれて、抱きしめてもらえる腕があることがうれしいだよな」

葉月の言葉に泣いている美弥が頷く。
父様と母様はお互いに顔を見合せ、美弥を見つめた。
その目が優しくて、愛情がないようには見えなかった。
そして、今伝えたいと思った。
美弥が安心できるように。

「父さん、母さん…和尚様。聞いてほしいことがあります。」

一歩後ろに引き、正座をして3人に向き直った。
改まった言いように三人も表情を硬くする。

「まだ、麻耶とのことは何も終わっていないです。麻耶も父さんと母さんにとっては大事な娘だということも分かっています。その娘を傷つける俺を許してくれとは言いません。だけど、それでも俺は…美弥と一緒に居たい。ずっと傍で寄り添って、共に生きていきたいと思っています。」

そこで一旦言葉を切り、目線を美弥に向けた。
最後の確認をするかのように。
向けられた美弥は、動かない身体を引きずるようにして葉月の傍に近づく。
葉月の震えている手にそっと自分の手を添えて頷いた。

「美弥と…結婚させてください。もう、離れるの嫌です。どうか…俺と美弥の結婚を許してください。」

額が床に着くほど頭を下げた。
その横で美弥も頭を下げる。
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