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狂い咲く花
第39章 四、雛菊 - 平和
今日も麻耶は美弥にべったりとくっついていた。
背中から抱き付き、美弥の温もりを感じているかのように。
「姉様?」
「どうしたの?麻耶」
名前を呼ばれて返事をすれば、麻耶はフフフッと笑い何も言わない。
「麻耶?」
「ん?呼んだだけだよ?姉様は返事をするだけでいいの」
体重をかけながら甘える。
何度も美弥の名前を呼び、美弥が返事をすると安心した。
それだけ、美弥がいない日々が麻耶の心を蝕んでいた。
少し前までの、憎しみに満ち溢れていた麻耶はそこにはいない。
ただ、美弥が大好きな一人の妹として寄り添っていた。
「姉様?」
「なあぁに?麻耶」
「フフフフフッ。姉様、大好き」
その言葉が、こそばゆかった。
何も知らない子供時代に戻ったのだと美弥は感じていた。
両親がいない日々を、毎日2人で過ごしていた日々を思い出す。
幸せだった時間。
何も知らずに過ごした幸せな時間。
「姉様は麻耶の事好き?」
美弥は首元に絡みついている麻耶の腕を取り、膝の上に座らせる。
麻耶は足を投げ出しバタバタと動かし、体重を美弥に掛けた。
「大好きよ。喧嘩もしたけど…麻耶が一番好き」
抱きしめながら昔と変わらない言葉を告げる。
2人だけの姉妹。
何があって崩れることのない絆。
背中から抱き付き、美弥の温もりを感じているかのように。
「姉様?」
「どうしたの?麻耶」
名前を呼ばれて返事をすれば、麻耶はフフフッと笑い何も言わない。
「麻耶?」
「ん?呼んだだけだよ?姉様は返事をするだけでいいの」
体重をかけながら甘える。
何度も美弥の名前を呼び、美弥が返事をすると安心した。
それだけ、美弥がいない日々が麻耶の心を蝕んでいた。
少し前までの、憎しみに満ち溢れていた麻耶はそこにはいない。
ただ、美弥が大好きな一人の妹として寄り添っていた。
「姉様?」
「なあぁに?麻耶」
「フフフフフッ。姉様、大好き」
その言葉が、こそばゆかった。
何も知らない子供時代に戻ったのだと美弥は感じていた。
両親がいない日々を、毎日2人で過ごしていた日々を思い出す。
幸せだった時間。
何も知らずに過ごした幸せな時間。
「姉様は麻耶の事好き?」
美弥は首元に絡みついている麻耶の腕を取り、膝の上に座らせる。
麻耶は足を投げ出しバタバタと動かし、体重を美弥に掛けた。
「大好きよ。喧嘩もしたけど…麻耶が一番好き」
抱きしめながら昔と変わらない言葉を告げる。
2人だけの姉妹。
何があって崩れることのない絆。