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狂い咲く花
第39章 四、雛菊 - 平和
「麻耶もね。姉様のこと好きだよ。姉様が麻耶の傍にいる限り大好き」
フフフッと笑って身体を揺らし始め、それに合わせて美弥も揺れる。
桜の蕾が今にも弾けようとする季節。
夜になると少し肌寒くなり、お互いの体温が心地よく感じる。
何をするでもなく、2人はただそこに居て、静かな時間をとても大切にする。
「あらあらっ。麻耶は甘えんぼさんね」
襖を開けて入ってきた母様が、仲睦まじい姿を見て微笑んだ。
「麻耶が甘えんぼじゃなもん。姉様が甘えんぼだもん」
少し剥きになって母様に口を聞く。
「2人とも甘えんぼだな」
母様の後ろから現れた父様が、麻耶に手を差し伸べた。
麻耶はその手を取り、抱き上げられた。
いつになっても父様は麻耶を軽々と抱き上げる。
美弥は母様に手を貸してもらいながら立ち上がった。
まだ一人では歩くことのできない美弥。
壁伝いに歩くか、誰かの手がなければ一人で歩く事もままならないほど弱っていた。
しかし、美弥が見つかった当時よりは回復している。
食事もみんなと同じものが食べられるまでにはなっていた。
いつも通り何も変わらない食事が始まる。
フフフッと笑って身体を揺らし始め、それに合わせて美弥も揺れる。
桜の蕾が今にも弾けようとする季節。
夜になると少し肌寒くなり、お互いの体温が心地よく感じる。
何をするでもなく、2人はただそこに居て、静かな時間をとても大切にする。
「あらあらっ。麻耶は甘えんぼさんね」
襖を開けて入ってきた母様が、仲睦まじい姿を見て微笑んだ。
「麻耶が甘えんぼじゃなもん。姉様が甘えんぼだもん」
少し剥きになって母様に口を聞く。
「2人とも甘えんぼだな」
母様の後ろから現れた父様が、麻耶に手を差し伸べた。
麻耶はその手を取り、抱き上げられた。
いつになっても父様は麻耶を軽々と抱き上げる。
美弥は母様に手を貸してもらいながら立ち上がった。
まだ一人では歩くことのできない美弥。
壁伝いに歩くか、誰かの手がなければ一人で歩く事もままならないほど弱っていた。
しかし、美弥が見つかった当時よりは回復している。
食事もみんなと同じものが食べられるまでにはなっていた。
いつも通り何も変わらない食事が始まる。