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狂い咲く花
第39章 四、雛菊 - 平和
家族4人が会話をしながら暖かな笑い声が溢れかえる食卓。
甲斐甲斐しく美弥の面倒を見る麻耶が、時折、姉様に見えてしまうほどだった。
食事が終わると4人で双六をしたりと時間を過ごす。
そして4人で眠りにつくのがいつもの事であった。
最初に眠りにつくのは決まって麻耶である。
美弥の手を握りしめて寄り添って眠る。
今日は麻耶が眠りについたのを確認して父様が美弥に小さな声で告げた。
「葉月が来るから待っていなさい」
父様の言葉に、美弥は顔を赤らめながら静かに頷いた。
美弥を抱き起して違う部屋に美弥を連れていく。
そこには布団が一つ敷いてある。
その上に美弥を降ろすと、父様は何も言わずにその部屋を出ていった。
這うようにして窓際に行き、障子を開けて外の様子を見ながら葉月が来るのを今は遅しと待つ。
美弥がこの家に戻ってから、数日に一度は葉月が美弥に会うために通う。
昼間だと麻耶がいるので、麻耶が寝た後に会う日々が続いた。
まだ麻耶には何も伝えていない。
葉月は全てを打ち明けて美弥を安心させたいと思うが、今の幸せをもう少し味合わせたいと今に至る。
暗い闇夜に小さな灯りが揺れ動く。
それがだんだんと大きくなり、持ち主の顔を照らした。
お互いがお互いの存在に気がつけば自然と顔が綻ぶ。
美弥が手を伸ばせば、その手を葉月が握る。
「おかえりなさい」
「ただいま」
いつもの挨拶を交わす。
甲斐甲斐しく美弥の面倒を見る麻耶が、時折、姉様に見えてしまうほどだった。
食事が終わると4人で双六をしたりと時間を過ごす。
そして4人で眠りにつくのがいつもの事であった。
最初に眠りにつくのは決まって麻耶である。
美弥の手を握りしめて寄り添って眠る。
今日は麻耶が眠りについたのを確認して父様が美弥に小さな声で告げた。
「葉月が来るから待っていなさい」
父様の言葉に、美弥は顔を赤らめながら静かに頷いた。
美弥を抱き起して違う部屋に美弥を連れていく。
そこには布団が一つ敷いてある。
その上に美弥を降ろすと、父様は何も言わずにその部屋を出ていった。
這うようにして窓際に行き、障子を開けて外の様子を見ながら葉月が来るのを今は遅しと待つ。
美弥がこの家に戻ってから、数日に一度は葉月が美弥に会うために通う。
昼間だと麻耶がいるので、麻耶が寝た後に会う日々が続いた。
まだ麻耶には何も伝えていない。
葉月は全てを打ち明けて美弥を安心させたいと思うが、今の幸せをもう少し味合わせたいと今に至る。
暗い闇夜に小さな灯りが揺れ動く。
それがだんだんと大きくなり、持ち主の顔を照らした。
お互いがお互いの存在に気がつけば自然と顔が綻ぶ。
美弥が手を伸ばせば、その手を葉月が握る。
「おかえりなさい」
「ただいま」
いつもの挨拶を交わす。