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第40章 四、夾竹桃　-　注意

疲れたと聞いた葉月は美弥の身体を気遣って帰ろうと麻耶たちに告げた。
いつもなら、まだ遊びたいと駄々をこねる麻耶も美弥を気遣う。
本当に疲れが出ていた美弥は悪いと思いながら帰ることにした。
途中、南和が抜けて3人だけになる。
いつもなら寝ている時間だけあり、麻耶は歩きながら寝そうになっていた。
どこかに腰を下ろすと直ぐに寝入ってしまいそうなほど。
葉月は麻耶をおんぶして家に向かった。
疲れている美弥を気遣いながらゆっくりと足を進めた。
以前、葉月と美弥が住んでいた場所辺りまで来ると、遠くから父様の姿が見えた。

「やっぱりな…」

葉月の背中で眠っている麻耶を見て笑う。
そして葉月に寄り添っている美弥に向けて声をかけた。

「美弥は大丈夫か？」

「うん…少し疲れたかな…？」

父様は「そうか」と呟いて、美弥を軽々と抱きかかえた。

「元気な美弥を抱き上げるのも久しぶりだなっ。」

戸惑う美弥に呑気に言う。
そんな美弥には構わず父様は歩き出した。
その横を、麻耶をおんぶしている葉月が並ぶ。

「今日も泊まっていくだろう？」

「はい…そうさせてもらいます。」

葉月は遠慮することもなく父様の誘いに頷く。