この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
狂い咲く花
第41章 四、勿忘草 - 私を忘れないで

「初めは、麻耶が俺の真似をして美弥に手紙書いたけどさ。文字で麻耶だってばれたんだよな。自分の好きなおかずを美弥にあげたり、美弥が好きだった折り紙を一生懸命覚えたり…麻耶の折り紙が好きはその頃からだよ。とりあえず、美弥に気に入られようと一生懸命だった。それでも美弥は許さなくて、かわいそうに思った父さんや母さんが許してあげるように言っても頑なに拒んでね…美弥の方が孤立していった?そんな感じだったよね」
葉月の言葉に、少しずつ蘇ってくる。
「どうしても許せなかった…許そうと思った時には…引くに引けなかったのよ。元々は麻耶が悪いのに最終的には許さない私が悪いみたいになっちゃって…やっぱりみんな麻耶が一番なのねって……私…髪を切ったんだ」
「そうそう。自分で髪を切って、出家するって寺に1人で行ってさ。美弥がいなくなったって大騒ぎだったんだよな」
「うん…泣きながら寺に迎えに来てくれた母様にぶたれてね…母様が手を挙げたのはそれが最初で最後。父様は何も言わずに抱きしめてくれた。…その時に『どこにも行かないで』って麻耶は大泣きして…私も大泣きした。そのまま眠ってしまって、起きたら麻耶と手を繋いで寝てるの。それを見てホッとしたのを覚えてる…一人で寺にいることが心細くて怖かったから」
「うん。麻耶も初めて美弥のいない時間が怖いと思ったんじゃないかな?だから何か不安があると美弥に寄り添うようになった。美弥が安定剤みたいな感じ?どんなに癇癪起こしても美弥が傍にいると一瞬で落ち着いてた。」
葉月の言葉に、少しずつ蘇ってくる。
「どうしても許せなかった…許そうと思った時には…引くに引けなかったのよ。元々は麻耶が悪いのに最終的には許さない私が悪いみたいになっちゃって…やっぱりみんな麻耶が一番なのねって……私…髪を切ったんだ」
「そうそう。自分で髪を切って、出家するって寺に1人で行ってさ。美弥がいなくなったって大騒ぎだったんだよな」
「うん…泣きながら寺に迎えに来てくれた母様にぶたれてね…母様が手を挙げたのはそれが最初で最後。父様は何も言わずに抱きしめてくれた。…その時に『どこにも行かないで』って麻耶は大泣きして…私も大泣きした。そのまま眠ってしまって、起きたら麻耶と手を繋いで寝てるの。それを見てホッとしたのを覚えてる…一人で寺にいることが心細くて怖かったから」
「うん。麻耶も初めて美弥のいない時間が怖いと思ったんじゃないかな?だから何か不安があると美弥に寄り添うようになった。美弥が安定剤みたいな感じ?どんなに癇癪起こしても美弥が傍にいると一瞬で落ち着いてた。」

