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狂い咲く花
第41章 四、勿忘草 - 私を忘れないで
安らかに眠っている麻耶を見て父様は答える。

「そうよ。麻耶が泣くのは仕方がないこと。ここで美弥が麻耶の為に葉月ちゃんを諦めても誰も幸せにはなれないの。」

母様の言葉を聞いて、美弥は泣き疲れて眠っている麻耶の涙を拭く。

「ごめんね…麻耶…」

届かないと分かりながら告げずにはいられなかった。
葉月が別れを告げた時、美弥はこの家を出ていく時を思えば謝罪の言葉しか浮かばなかった。

「ほらっ。美弥も寝なさい。身体にさわるから」

母様に促されるままに瞳を閉じる。
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