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狂い咲く花
第44章 四、海蘭擬 - 偽りのない心
「あなたがしたこと。許されることじゃないの。それをうやむやにはできない。でなければ、一生美弥には会えないのよ。自分が犯した罪を認めない限り美弥に合わせることはできない。」
「姉様に会えないの?」
会えないという言葉に麻耶の目に涙が浮かぶ。
「そうよ。酷なようだけど、今のままの麻耶では合わせることはできないの。それだけ、あなたは酷いことをしたのよ。自覚ない?」
母様の手の中に納まっている麻耶の手に力が入ると、俯いたままの目からは幾度となく涙が零れる。
声を出さずに泣く姿を初めて見た母様は、抱きしめたくなる感情を抑えた。
ここで甘やかすことはできなかった。
「自覚あるわよね。だから南和ちゃんを説得しようとした。一緒に死のうとした…。認めることは辛いかもしれないけど、きちんと向き合わないと駄目。母様も傍にいるから。ねっ、麻耶」
母様の言葉に麻耶はゆっくりと頷き顔を上げた。
頬をつたう涙を母様は手で拭い、優しく微笑む。
「…ずっとね。姉様は麻耶の傍にいてくれると思ってた。麻耶には姉様しかいなかったし、姉様さえいれば寂しくなかったの…」
麻耶は自分の心の内を語る。
「姉様に会えないの?」
会えないという言葉に麻耶の目に涙が浮かぶ。
「そうよ。酷なようだけど、今のままの麻耶では合わせることはできないの。それだけ、あなたは酷いことをしたのよ。自覚ない?」
母様の手の中に納まっている麻耶の手に力が入ると、俯いたままの目からは幾度となく涙が零れる。
声を出さずに泣く姿を初めて見た母様は、抱きしめたくなる感情を抑えた。
ここで甘やかすことはできなかった。
「自覚あるわよね。だから南和ちゃんを説得しようとした。一緒に死のうとした…。認めることは辛いかもしれないけど、きちんと向き合わないと駄目。母様も傍にいるから。ねっ、麻耶」
母様の言葉に麻耶はゆっくりと頷き顔を上げた。
頬をつたう涙を母様は手で拭い、優しく微笑む。
「…ずっとね。姉様は麻耶の傍にいてくれると思ってた。麻耶には姉様しかいなかったし、姉様さえいれば寂しくなかったの…」
麻耶は自分の心の内を語る。