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狂い咲く花
第44章 四、海蘭擬 - 偽りのない心
「でもね。姉様は麻耶より葉月を見るようになった。仲良くする2人を見てたら、その中に麻耶も入りたい、そんな風に2人から愛されたいって思うようになったの…そしてね。葉月が麻耶の事見てくれたら姉様も麻耶を見てくれると思ったの。だから…抱いてくれた時はうれしかった。身籠った時も。…蘭子が産まれてからは、それまで以上に姉様は一緒にいてくれた。」
麻耶の言葉の中に全ては美弥から愛されたかったことが伺えた。
「それでも…寂しかった。姉様は蘭子と葉月しか見てなくて、葉月も蘭子と姉様しか見てなくて…誰も麻耶を見てくれなくて、どんどん一人ぼっちになっていく気がしたの。そんな時に、南和が相手してくれた。南和が色々なことを教えてくれて…南和といる時だけが一人ぼっちじゃないって思えた。南和だけが嘘をつかなかった」
思いを、ただ言葉に乗せる。
「途中からね。麻耶は誰が好きで憎いのか分からなくなって…姉様の事、大好きなのに…傍にいてくれない姉様を憎んで、葉月と仲良くしている姉様が憎くて滅茶苦茶にしたくなったの…だから南和に頼んだ…。…大切だったのにね…とても姉様の事、大好きで大切だったのに…傷つけちゃった…」
言葉にしていくうちに答えに行きつく。
そして、その答えが母様の心に響いた。
「ねぇ、麻耶。…母様と父様がいなくて寂しかった?」
麻耶の言葉を聞いて、聞かずにはいられなかった。
「…うん。…姉様と一緒だったけど…いつも寂しかった…もっといっぱい一緒にいたかった…」
母様は、そこで初めて麻耶を抱きしめた。
「ごめんなさい…寂しい思いさせてしまって…ごめんなさい」
麻耶の言葉の中に全ては美弥から愛されたかったことが伺えた。
「それでも…寂しかった。姉様は蘭子と葉月しか見てなくて、葉月も蘭子と姉様しか見てなくて…誰も麻耶を見てくれなくて、どんどん一人ぼっちになっていく気がしたの。そんな時に、南和が相手してくれた。南和が色々なことを教えてくれて…南和といる時だけが一人ぼっちじゃないって思えた。南和だけが嘘をつかなかった」
思いを、ただ言葉に乗せる。
「途中からね。麻耶は誰が好きで憎いのか分からなくなって…姉様の事、大好きなのに…傍にいてくれない姉様を憎んで、葉月と仲良くしている姉様が憎くて滅茶苦茶にしたくなったの…だから南和に頼んだ…。…大切だったのにね…とても姉様の事、大好きで大切だったのに…傷つけちゃった…」
言葉にしていくうちに答えに行きつく。
そして、その答えが母様の心に響いた。
「ねぇ、麻耶。…母様と父様がいなくて寂しかった?」
麻耶の言葉を聞いて、聞かずにはいられなかった。
「…うん。…姉様と一緒だったけど…いつも寂しかった…もっといっぱい一緒にいたかった…」
母様は、そこで初めて麻耶を抱きしめた。
「ごめんなさい…寂しい思いさせてしまって…ごめんなさい」