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狂い咲く花
第46章 四、朝顔 – 硬い絆
「馬鹿!!お前は気にしなくていい…。昔から…小さい頃から何かあるたびに抱きしめてただろう?それと同じことだ。遠慮なんかするな。寂しかったら寂しいと口に出せ…じゃないと誰も気づいてやれないから」

必死に説得する。
美弥が言った「生きて連れ戻して」の言葉が頭から離れなった。
絶対に、この手を離してなるものかと必死だった。

「いいの?…寂しいって言ってもいいの?」

「いいんだよ。泣きたければ泣けばいいさ。傍にいるから」

その言葉を告げた途端に、麻耶は声をあげで泣き出した。
ずっと我慢していた涙を今、開放する。
自分の犯した罪を認めてからというもの、誰にも甘えられず、頼ることも出来ず一人で我慢していた。
幼く、自分の思うように生きてきた麻耶が急に変われるはずもない。
無理をすればどこかで崩壊する。
崩れ落ちるようにして2人の身体は座り込む。
背中を擦り、麻耶が落ち着くまで葉月は優しく抱き包んでいた。
時がたてば、麻耶は落ち着く。
落ち着いたところで伝えなければいけないことは伝えたいと葉月は口を開いた。

「麻耶…麻耶にとっては辛いことだけど、伝えたいことがあるから…いい?」

麻耶は静かに頷き、しっかりと葉月を見つめ返した。

「麻耶のした事は絶対に許されることじゃない。美弥が麻耶を見て怯えるもの分かるよね。それだけ酷いことを麻耶はしたんだよ」

葉月の服を握る手に力が入るのを葉月は感じた。
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