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狂い咲く花
第8章 一、榛 - 過ち
美弥が寝てから、一口もつけなかったお粥を持って台所にいる母様のところに戻った。
母様はそれを見て困った顔していた。
熱を出して臥せってからあまり物を食べなくなっていた。
そこまでひどいと思っていなかった葉月は、抱き起して無理をさせたことを後悔する。
「葉月ちゃんのせいじゃないわよ。…これでも数日前よりは良くなったんだから…葉月ちゃんの顔を見てうれしかったと思うわよ。来てくれてありがとう」
「うん…それより麻耶の姿が見えないけど?」
この家に来てから、一度も姿を現さない麻耶の存在も気になっていた。
「あの子ね。主人とでかけているのよ。そろそろ戻ってくるはずよ。」
「そうなんですね…麻耶がいないと、この家は静かですよね」
「あらっ。葉月ちゃんもそう思う?美弥も寝たきりだから静かすぎて嫌になっちゃうわ」
先ほどまでの暗い顔とは違い楽しそうに笑う。
2人で喋ってると、2人が帰ってきた。
「あ―――。葉月だぁ」
いつものように抱き付いてくる。
美弥と違って抱き付いてこられても慌てることはない。
「葉月、きてたのか!…これ和尚から貰ってきた。美弥に食べさせてやってくれ」
「あら、自然薯じゃないですか。お昼も食べなかったから、これなら食べられるかもしれないわね」
「また食べなかったのか?」
「すいません。俺が起こしちゃって…無理させて熱が上がったみたいで…」
申し訳なさそうに口を挟むと母様が優しく諭す。
「だから、それは葉月ちゃんのせいじゃないのよ。気にしないで。それより、夕食の支度するから、葉月ちゃんも食べて行ってね」
母様はそれを見て困った顔していた。
熱を出して臥せってからあまり物を食べなくなっていた。
そこまでひどいと思っていなかった葉月は、抱き起して無理をさせたことを後悔する。
「葉月ちゃんのせいじゃないわよ。…これでも数日前よりは良くなったんだから…葉月ちゃんの顔を見てうれしかったと思うわよ。来てくれてありがとう」
「うん…それより麻耶の姿が見えないけど?」
この家に来てから、一度も姿を現さない麻耶の存在も気になっていた。
「あの子ね。主人とでかけているのよ。そろそろ戻ってくるはずよ。」
「そうなんですね…麻耶がいないと、この家は静かですよね」
「あらっ。葉月ちゃんもそう思う?美弥も寝たきりだから静かすぎて嫌になっちゃうわ」
先ほどまでの暗い顔とは違い楽しそうに笑う。
2人で喋ってると、2人が帰ってきた。
「あ―――。葉月だぁ」
いつものように抱き付いてくる。
美弥と違って抱き付いてこられても慌てることはない。
「葉月、きてたのか!…これ和尚から貰ってきた。美弥に食べさせてやってくれ」
「あら、自然薯じゃないですか。お昼も食べなかったから、これなら食べられるかもしれないわね」
「また食べなかったのか?」
「すいません。俺が起こしちゃって…無理させて熱が上がったみたいで…」
申し訳なさそうに口を挟むと母様が優しく諭す。
「だから、それは葉月ちゃんのせいじゃないのよ。気にしないで。それより、夕食の支度するから、葉月ちゃんも食べて行ってね」