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狂い咲く花
第48章 四、金盞花 – 絶望

「…どうしたらいい?」
誰に向けての言葉なのか…
時が過ぎれば自然と心は落ち着き、次第に蘭子の事が心配になる。
もしかしたら一人で泣いているかもしれないと、居間を覗くが蘭子の姿はない。
離れも、物置も全て探しても蘭子の姿はなく忽然と消えていた。
「…どうしよう…」
父様も母様もいない今、どうしていいのかわからなかった。
頭の片隅によぎるのは南和の事だった。
もしかしたら南和がさらって行ったのかもしれないと嫌な事ばかり考え、そう思うと自然と身体が動き外に飛び出していた。
「蘭子!!」
大きな声で蘭子の名前を呼びながら街中を走れば、近所の人たちも顔を出し何事かと麻耶に聞く。
「蘭子がいなくなったの…蘭子、見てない?」
会う人会う人に蘭子を見ていないか聞くが良い返事が返ってくることとはない。
相良家の内情を知っている近所の人たちも一緒になって探すがどこを探しても見当たらなかった。
麻耶はもしかしたらと湖に足を向けても、小屋の中にも湖の周辺にも蘭子の姿は見つけられなかった。
誰に向けての言葉なのか…
時が過ぎれば自然と心は落ち着き、次第に蘭子の事が心配になる。
もしかしたら一人で泣いているかもしれないと、居間を覗くが蘭子の姿はない。
離れも、物置も全て探しても蘭子の姿はなく忽然と消えていた。
「…どうしよう…」
父様も母様もいない今、どうしていいのかわからなかった。
頭の片隅によぎるのは南和の事だった。
もしかしたら南和がさらって行ったのかもしれないと嫌な事ばかり考え、そう思うと自然と身体が動き外に飛び出していた。
「蘭子!!」
大きな声で蘭子の名前を呼びながら街中を走れば、近所の人たちも顔を出し何事かと麻耶に聞く。
「蘭子がいなくなったの…蘭子、見てない?」
会う人会う人に蘭子を見ていないか聞くが良い返事が返ってくることとはない。
相良家の内情を知っている近所の人たちも一緒になって探すがどこを探しても見当たらなかった。
麻耶はもしかしたらと湖に足を向けても、小屋の中にも湖の周辺にも蘭子の姿は見つけられなかった。

