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狂い咲く花
第49章 四、昼顔 – 絆
「麻耶は…俺たちの会話を聞いたんだと思います…」
蘭子の言葉を引き継いで葉月が続けた。
「蘭子が、俺と美弥の子供になりたいって言った時に、深く考えないで、子供になればいいと…それを外で聞いていたんだと思います。」
「だからか…自分より、葉月と美弥の方が蘭子を幸せにできるからと頭を下げたのは」
それぞれが口にしたことで全ての話が繋がり理解する。
それを全て聞いた玄白は皆が分かるほど大きな溜息をつく。
「蘭子…お主のせいじゃないから気にするでない。悪いのは大人たちじゃ…。親ならきちんと子供をみておれ。見た目だけではのうて、中身を…心をおろそかにするでない!!」
小さい声ではあったが、鋭く父様と母様に告げた。
「分かっていたつもりでした…けど、思っている以上に麻耶は傷ついていたんですね…美弥の時もそう…母親失格です…」
和尚の話を聞いて子供たちの本当の変化に気がつけなかった自分を責めた。
「失ってから気がついても遅いじゃろうが…。失う前に気づけたことを有難いと思うんじゃな…厳しい言い方かもしれんが…同じ思いを二度とさせぬようしっかりせいよ」
「はい…玄白先生…ありがとうございます。」
母様は泣きながらそれだけを告げ、麻耶の傍に寄り添い美弥と共に声を掛け続けた。
父様も玄白に頭を下げて、一緒になり麻耶に声を掛け続ける。
蘭子の言葉を引き継いで葉月が続けた。
「蘭子が、俺と美弥の子供になりたいって言った時に、深く考えないで、子供になればいいと…それを外で聞いていたんだと思います。」
「だからか…自分より、葉月と美弥の方が蘭子を幸せにできるからと頭を下げたのは」
それぞれが口にしたことで全ての話が繋がり理解する。
それを全て聞いた玄白は皆が分かるほど大きな溜息をつく。
「蘭子…お主のせいじゃないから気にするでない。悪いのは大人たちじゃ…。親ならきちんと子供をみておれ。見た目だけではのうて、中身を…心をおろそかにするでない!!」
小さい声ではあったが、鋭く父様と母様に告げた。
「分かっていたつもりでした…けど、思っている以上に麻耶は傷ついていたんですね…美弥の時もそう…母親失格です…」
和尚の話を聞いて子供たちの本当の変化に気がつけなかった自分を責めた。
「失ってから気がついても遅いじゃろうが…。失う前に気づけたことを有難いと思うんじゃな…厳しい言い方かもしれんが…同じ思いを二度とさせぬようしっかりせいよ」
「はい…玄白先生…ありがとうございます。」
母様は泣きながらそれだけを告げ、麻耶の傍に寄り添い美弥と共に声を掛け続けた。
父様も玄白に頭を下げて、一緒になり麻耶に声を掛け続ける。