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狂い咲く花
第50章 四、杜若 - 幸せは必ず来る
「わ゛ー――ん」
麻耶と同じものが折れないじれったさから蘭子は持っていた折り紙を破いて泣き出してしまった。
癇癪を起したみたいに、手元にあった折り紙をバラバラにし始めた。
「蘭子。そんなにしたら使い物にならいよ」
クシャクシャにしている手を握り止めさせ両手で握りしめた。
「一緒に折ろう?教えてあげる」
「ヒクッ…本当…?」
優しく声をかけてくれた麻耶に、瞳いっぱいに涙をためた蘭子が聞くと、麻耶は優しく微笑み頷いた。
「うん。色々な折り方教えてあげる。母様はね。姉様に教えてもらったんだよ。」
蘭子に話しながら、幼い頃に美弥から教えてもらった動物や花を器用に折り、それをちゃぶ台の上に乗せて小さい動物園を作る
「母様すご~い。」
尊敬の眼差しで見る蘭子に麻耶は嬉しそうに笑っていた。
「ただいま。」
襖を開けて葉月が戻れば、蘭子の顔が一気に輝き、折っていた物を放り投げて葉月に抱き付いた。
「父様。お帰り」
抱き付かれた葉月は軽々と抱き上げ額に軽く口づけをする。
麻耶と同じものが折れないじれったさから蘭子は持っていた折り紙を破いて泣き出してしまった。
癇癪を起したみたいに、手元にあった折り紙をバラバラにし始めた。
「蘭子。そんなにしたら使い物にならいよ」
クシャクシャにしている手を握り止めさせ両手で握りしめた。
「一緒に折ろう?教えてあげる」
「ヒクッ…本当…?」
優しく声をかけてくれた麻耶に、瞳いっぱいに涙をためた蘭子が聞くと、麻耶は優しく微笑み頷いた。
「うん。色々な折り方教えてあげる。母様はね。姉様に教えてもらったんだよ。」
蘭子に話しながら、幼い頃に美弥から教えてもらった動物や花を器用に折り、それをちゃぶ台の上に乗せて小さい動物園を作る
「母様すご~い。」
尊敬の眼差しで見る蘭子に麻耶は嬉しそうに笑っていた。
「ただいま。」
襖を開けて葉月が戻れば、蘭子の顔が一気に輝き、折っていた物を放り投げて葉月に抱き付いた。
「父様。お帰り」
抱き付かれた葉月は軽々と抱き上げ額に軽く口づけをする。