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狂い咲く花
第51章 四、虎百合 – 私を愛して
「やっぱり怖い?」
美弥は小さく頷く。
「そっか…怖いか…。知ってる?僕の両親ね…。死んだんだよ。僕が捕まって僕が釈放されたその日に首を吊って死んだ。僕が第一発見者。そして美弥にごめんなさいって一言残してたね…。」
美弥は目を見開いて驚いていた。
「知らなかったの??知らないで葉月と幸せになろうとしてたんだ。相変わらず自分勝手だね。人を不幸にしておいて自分は何食わぬ顔で幸せになろうとしてる…それが許されると思ってる?」
猿轡をされて何を喋れない美弥を見ながら南和は続けた。
「僕、ずっと見てたよ。美弥の事、麻耶の事、葉月の事。僕がいなくても幸せそうに笑ってたよね。僕は不幸なのに…同じ幼馴染なのになんで?どうして僕だけ不幸なの?何か悪いことした?同じように人を好きになっただけなのに…どうして僕だけは幸せになれないの?」
冷酷な目の奥に見え隠れする、小さな寂しさを感じ取る。
その寂しさも、すぐに引っ込み憎悪だけが増長する。
「それ不公平だよね。僕が不幸なら美弥も不幸じゃないと。美弥が不幸なら葉月も不幸になる。…麻耶に言われたんだ。好きなら殺しちゃダメだって。欲しいのは心だからって。僕もそう思うよ。欲しいのは麻耶の心。それ以外はいらない。だから、麻耶には手を出さない…。…僕頭いいでしょう?」
狂ったように笑った。
いつまでも麻耶に執着する南和。
美弥は小さく頷く。
「そっか…怖いか…。知ってる?僕の両親ね…。死んだんだよ。僕が捕まって僕が釈放されたその日に首を吊って死んだ。僕が第一発見者。そして美弥にごめんなさいって一言残してたね…。」
美弥は目を見開いて驚いていた。
「知らなかったの??知らないで葉月と幸せになろうとしてたんだ。相変わらず自分勝手だね。人を不幸にしておいて自分は何食わぬ顔で幸せになろうとしてる…それが許されると思ってる?」
猿轡をされて何を喋れない美弥を見ながら南和は続けた。
「僕、ずっと見てたよ。美弥の事、麻耶の事、葉月の事。僕がいなくても幸せそうに笑ってたよね。僕は不幸なのに…同じ幼馴染なのになんで?どうして僕だけ不幸なの?何か悪いことした?同じように人を好きになっただけなのに…どうして僕だけは幸せになれないの?」
冷酷な目の奥に見え隠れする、小さな寂しさを感じ取る。
その寂しさも、すぐに引っ込み憎悪だけが増長する。
「それ不公平だよね。僕が不幸なら美弥も不幸じゃないと。美弥が不幸なら葉月も不幸になる。…麻耶に言われたんだ。好きなら殺しちゃダメだって。欲しいのは心だからって。僕もそう思うよ。欲しいのは麻耶の心。それ以外はいらない。だから、麻耶には手を出さない…。…僕頭いいでしょう?」
狂ったように笑った。
いつまでも麻耶に執着する南和。