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狂い咲く花
第51章 四、虎百合 – 私を愛して
「濡れちゃってるよ…こんな誰にでも身体を開く女なんて葉月もいらないのかもね。だってさっ」

下着の中に手を入れて、秘壺の中に指を押し入れる。

「っひっ」

恐怖から声が上擦る。

「簡単に入っちゃうよ?普通の男だったら女の初めては欲しいからね。初めてじゃなくても、いろんな男のノモを飲み込んじゃう女なんて最低」

南和自身が仕向けたことなのに、他の男に抱かれたことを軽蔑する。
それは、ずっと美弥の心の中にあった罪悪感だった。
無理やりにでも他の男性に身体を開いてしまった自分が葉月に愛されていいのか自問自答の日々だった。
何度も「穢れてはいない」と言われ、救われていた。
しかし、穢れていると直接言葉にされれば、葉月の言葉は霞み始める。
葉月の言葉だけを信じようと思っていても心がそれを許していなかった。

「それとさ…何度も宝賀と交わって中に出されたのに身籠らなかったよね。それって、美弥は子供ができない身体ってことだよね。子供ができない美弥って生きてる価値ないね。抱く意味も価値もない…」

南和は空いている手で美弥の顎を掴み上を向かせ、目線を自分の方に向けさせた。

「美弥ってかわいそう…いろんな男に弄ばれて、子供も産めないなんて…女として終わってるね。そんなんだから、葉月は美弥の身体に興味がないんだよ。」

「葉月はそんな人じゃない…そんな…」

南和の言葉を否定しようとしても、否定する言葉がでてこなかった。
それは、美弥も薄々は感じていた。
一度も身籠ることのなかった自分の身体は、葉月の子供を身ごもることができないのではないかと懸念していた。


※女性蔑視の発言があります。
 不快感を与えてしまったら申し訳ありません。
 あくまでも小説…としてスルーしてくださればありがたいです。
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