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狂い咲く花
第51章 四、虎百合 – 私を愛して
「…葉月…」
美弥は葉月の名前を呼ぶ。
「どうした?」
愛おしそうに美弥の髪の毛を撫でながら、何事もなかったかのように葉月は答えた。
美弥は言うべきか言わざるべきか悩んでいた。
聞いて否定されてしまったら全てが終わると分かっていても聞かずにはいられなかった。
怖いけど聞かなければならないと美弥は心を決めた。
「抱いて…ください…」
その一言に、髪を撫でていた手が止まる。
葉月は何も話さない。
2人の間に沈黙だけが流れた。
「抱いてほしいの…」
もう一度、同じ言葉を葉月に投げかけた。
葉月は、ゆっくりと身体を起こして上から美弥を見つめた。
真剣な顔で美弥の目を捉える。
その口から何を発するのか、美弥は息をひそめて待った。
「ありがとう…」
一言だけ告げると美弥を抱き起し、自分の膝の中に座らせて後ろから抱きしめる。
美弥は葉月の名前を呼ぶ。
「どうした?」
愛おしそうに美弥の髪の毛を撫でながら、何事もなかったかのように葉月は答えた。
美弥は言うべきか言わざるべきか悩んでいた。
聞いて否定されてしまったら全てが終わると分かっていても聞かずにはいられなかった。
怖いけど聞かなければならないと美弥は心を決めた。
「抱いて…ください…」
その一言に、髪を撫でていた手が止まる。
葉月は何も話さない。
2人の間に沈黙だけが流れた。
「抱いてほしいの…」
もう一度、同じ言葉を葉月に投げかけた。
葉月は、ゆっくりと身体を起こして上から美弥を見つめた。
真剣な顔で美弥の目を捉える。
その口から何を発するのか、美弥は息をひそめて待った。
「ありがとう…」
一言だけ告げると美弥を抱き起し、自分の膝の中に座らせて後ろから抱きしめる。