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狂い咲く花
第53章 四、桔梗 ー 永遠の愛

「もう戻ることはできない…だから一緒に逝こう?俺と、ずっと一緒にいて?」
死に逝くというのに葉月の表情は柔らかだった。
それが本当の幸せだと伝わる。
そんな表情を見せられると美弥は何も言えなくなり、突っぱねる言葉を口にすることはできなかった。
「後悔…しない?」
「後悔?いっぱいしてきたよ。俺の人生、後悔だらけだ。麻耶を抱いて結婚して美弥を傷つけた事。優柔不断で二人を苦しめた事。辛くて心を閉ざしたのに戻ることを願ったこと…全てにおいで後悔ばかりだ。それも美弥に対して…だけど、これは絶対に後悔しない。俺が望んだことだよ。だから置いて逝かないで。俺の人生を後悔で終わらせないで」
両手を葉月の頬に添えれば、冷えた手に体温が伝わった。
そしてその顔を自分の方に引き寄せ、唇を重ねた。
「ありがとう…。どこまでも…一緒にいてください…私の傍からいなくならないでください」
美弥の口から一緒に居たいと告げられた。
その言葉に葉月の表情が綻び優しく微笑む。
「こちらこそありがとう…ずっと美弥の事好きだった…あれはいつかな…10歳かそこらだったかな。自分も欲しいのに麻耶に譲って、一人で泣いている姿を見た時に俺が守ってやるって思った。それが…きっと恋の始まりだったよ」
死に逝くというのに葉月の表情は柔らかだった。
それが本当の幸せだと伝わる。
そんな表情を見せられると美弥は何も言えなくなり、突っぱねる言葉を口にすることはできなかった。
「後悔…しない?」
「後悔?いっぱいしてきたよ。俺の人生、後悔だらけだ。麻耶を抱いて結婚して美弥を傷つけた事。優柔不断で二人を苦しめた事。辛くて心を閉ざしたのに戻ることを願ったこと…全てにおいで後悔ばかりだ。それも美弥に対して…だけど、これは絶対に後悔しない。俺が望んだことだよ。だから置いて逝かないで。俺の人生を後悔で終わらせないで」
両手を葉月の頬に添えれば、冷えた手に体温が伝わった。
そしてその顔を自分の方に引き寄せ、唇を重ねた。
「ありがとう…。どこまでも…一緒にいてください…私の傍からいなくならないでください」
美弥の口から一緒に居たいと告げられた。
その言葉に葉月の表情が綻び優しく微笑む。
「こちらこそありがとう…ずっと美弥の事好きだった…あれはいつかな…10歳かそこらだったかな。自分も欲しいのに麻耶に譲って、一人で泣いている姿を見た時に俺が守ってやるって思った。それが…きっと恋の始まりだったよ」

