この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
狂い咲く花
第53章 四、桔梗 ー 永遠の愛

葉月は自分の腰ひもを解いてふたりが離れないようにきつく結んだ。
それを見て、美弥も最後の力を振り絞って自分の赤い帯を解いて葉月に渡した。
「三輪山の伝説…きっと次の世でも…出会えますよに…」
「赤い糸の伝説だね…契りの意味を持つ小指に結ばないといけないけど…腕に結ぼう…」
葉月は美弥の腕と自分の腕に赤い帯を結んだ。
二度と離れることのないように固く結ぶ。
「葉月…今まで…ありがとう…」
意識が朦朧としている中で美弥は葉月に告げた。
これが最後の会話になるだろうと葉月は感じ取った。
自分より先に湖にいた美弥が先に逝くことことがないようにと、一緒に逝くことを決めた。
「美弥…俺こそありがとう…一緒に逝くことを許してくれて…。美弥と出会えたことが奇跡だった。美弥と共に生きられて幸せだった。これからもずっと一緒だ」
「私も…葉月と出会えてよかった…。最後まで一緒にいてくれてありがとう…」
美弥は顔を上げて、極上の笑みを浮かべて告げた。
葉月の手が美弥の頬に触れ、愛おしそうに撫で、最愛の言葉を口にする。
「美弥…愛してる」
そうすれば美弥も同じだけの愛でそれに答える。
「葉月…愛してる」
見つめあったまま、ふたりの唇が重なる。
そして…
…
……
………
ふたりは抱きあったまま湖に消え…
波紋だけが広がっていく……
それを見て、美弥も最後の力を振り絞って自分の赤い帯を解いて葉月に渡した。
「三輪山の伝説…きっと次の世でも…出会えますよに…」
「赤い糸の伝説だね…契りの意味を持つ小指に結ばないといけないけど…腕に結ぼう…」
葉月は美弥の腕と自分の腕に赤い帯を結んだ。
二度と離れることのないように固く結ぶ。
「葉月…今まで…ありがとう…」
意識が朦朧としている中で美弥は葉月に告げた。
これが最後の会話になるだろうと葉月は感じ取った。
自分より先に湖にいた美弥が先に逝くことことがないようにと、一緒に逝くことを決めた。
「美弥…俺こそありがとう…一緒に逝くことを許してくれて…。美弥と出会えたことが奇跡だった。美弥と共に生きられて幸せだった。これからもずっと一緒だ」
「私も…葉月と出会えてよかった…。最後まで一緒にいてくれてありがとう…」
美弥は顔を上げて、極上の笑みを浮かべて告げた。
葉月の手が美弥の頬に触れ、愛おしそうに撫で、最愛の言葉を口にする。
「美弥…愛してる」
そうすれば美弥も同じだけの愛でそれに答える。
「葉月…愛してる」
見つめあったまま、ふたりの唇が重なる。
そして…
…
……
………
ふたりは抱きあったまま湖に消え…
波紋だけが広がっていく……

