この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
狂い咲く花
第11章 二、青い薔薇 - 神の祝福
一部始終を見ていた美弥はみんなの前に姿を現し、彼の父親の手を包み込んだ。
『おじさん…もうやめて?』
この場にふさわしくない穏やかな声で話しかける。
『葉月が死んでしまったら、麻耶のお腹の子は父親がいない子になってしまいます。2人を守ってくれる人がいなくなってしまいます。だから、殺すなんていわないでください』
『美弥ちゃん…』
美弥は父様と母様に向き直って土下座をする。
『父様…葉月を許してやってください。生まれてくる子供のために…許してください。…身篭っても麻耶が葉月を慕う気持ちは変っていない。それは、あの子と葉月が同意してそうなったのだと私は思います。だから、葉月だけを責めるのはかわいそうです。私のためにと思うなら…2人を祝福してあげてください…お願いします』
『…かっ…勝手にしろ!』
父様はそれだけ吐き捨てると、家の奥に引っ込んで行った。
『おじ様、おば様。父様は必ず説得しますから、もう少し待っててもらえませんか?』
『美弥ちゃん…君はそれでいいのかい?』
葉月の父親が申し訳なさそうに口を開く。
『おじさん…もうやめて?』
この場にふさわしくない穏やかな声で話しかける。
『葉月が死んでしまったら、麻耶のお腹の子は父親がいない子になってしまいます。2人を守ってくれる人がいなくなってしまいます。だから、殺すなんていわないでください』
『美弥ちゃん…』
美弥は父様と母様に向き直って土下座をする。
『父様…葉月を許してやってください。生まれてくる子供のために…許してください。…身篭っても麻耶が葉月を慕う気持ちは変っていない。それは、あの子と葉月が同意してそうなったのだと私は思います。だから、葉月だけを責めるのはかわいそうです。私のためにと思うなら…2人を祝福してあげてください…お願いします』
『…かっ…勝手にしろ!』
父様はそれだけ吐き捨てると、家の奥に引っ込んで行った。
『おじ様、おば様。父様は必ず説得しますから、もう少し待っててもらえませんか?』
『美弥ちゃん…君はそれでいいのかい?』
葉月の父親が申し訳なさそうに口を開く。