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山猫と狼
第11章 ロイ殿下の輿入れ
ウェディングドレスに身を包んだロイが大聖堂の入り口に到着すると、既に列席者は中で待機しているようだった。
「お待ちしておりました」
青い衣装で正装したクロードが、ロイの純白の手袋に包まれた手を取った。
ロイはその手を振りほどきたいと思ったが、我慢して彼に従った。
クロードとロイが聖堂の扉を開けると、列席者が一斉に二人の方を見た。
彼らは皆、二人の美しい姿、とりわけロイの天上的な麗しさにため息をもらした。
ロイは純粋な観衆の賞賛に、心ならずも嬉しさがこみ上げた。
あっ・・・リュリだ!
ロイは、ウルスラ国の諸侯たちの中から、妹のリュリの姿を見つけた。
リュリの夫のクリストも一緒だ。
二人はロイに笑顔を向け、何か言いたそうな顔をしていた。
あいつ、身重のくせにどうして来たんだ・・・・ロイはそう思いながら、唇を噛んだ。
「お待ちしておりました」
青い衣装で正装したクロードが、ロイの純白の手袋に包まれた手を取った。
ロイはその手を振りほどきたいと思ったが、我慢して彼に従った。
クロードとロイが聖堂の扉を開けると、列席者が一斉に二人の方を見た。
彼らは皆、二人の美しい姿、とりわけロイの天上的な麗しさにため息をもらした。
ロイは純粋な観衆の賞賛に、心ならずも嬉しさがこみ上げた。
あっ・・・リュリだ!
ロイは、ウルスラ国の諸侯たちの中から、妹のリュリの姿を見つけた。
リュリの夫のクリストも一緒だ。
二人はロイに笑顔を向け、何か言いたそうな顔をしていた。
あいつ、身重のくせにどうして来たんだ・・・・ロイはそう思いながら、唇を噛んだ。