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山猫と狼
第3章 地獄への入り口
ロイは一瞬驚きのあまり固まったが、すぐにクロードの腕から逃れるために激しく抵抗した。
数多の戦場を駆け抜けてきた女将軍の強烈な一撃を腹に喰らい、クロードは一瞬頽れそうになる。
ロイはその隙に逃げ出そうとしたが、待ち構えていた兵士たちに押さえられてしまった。
「本当はあまり乱暴なことはしたくないのですが、仕方ありませんね」
クロードの兵士たちはロイの四肢を寝台の柱にそれぞれ拘束し、彼女の動きを封じた。
彼女がいくら暴れても、屈強な六本の腕はびくともしない。
「ロイ殿下。私はあなたに恋をしているのです。
三年前、前国王の葬儀にいらしてくださったあなたを初めて目にしたときから、あなたの美しさ、強さ、そして男のなりをしていても、強がっていてもにじみ出る母性に惹かれていたのです」
ロイは屈辱で頭がいっぱいになり、怒りで体が震えるのを感じた。
「私はお前が嫌いだ!出来ることならお前の体をこの場で切り裂いてやりたいくらいだ!」
「仕方ありませんね。私たちはこんなにもすれ違っている」
クロードは煙草に火を付け、ゆっくりと一口吸った。
「でも、きっと私の『おもてなし』を受ければ、ロイ殿下は私なしではいられなくなることでしょう」
クロードはロイを見つめながら煙草を床に投げ捨て、足で踏み潰した。
数多の戦場を駆け抜けてきた女将軍の強烈な一撃を腹に喰らい、クロードは一瞬頽れそうになる。
ロイはその隙に逃げ出そうとしたが、待ち構えていた兵士たちに押さえられてしまった。
「本当はあまり乱暴なことはしたくないのですが、仕方ありませんね」
クロードの兵士たちはロイの四肢を寝台の柱にそれぞれ拘束し、彼女の動きを封じた。
彼女がいくら暴れても、屈強な六本の腕はびくともしない。
「ロイ殿下。私はあなたに恋をしているのです。
三年前、前国王の葬儀にいらしてくださったあなたを初めて目にしたときから、あなたの美しさ、強さ、そして男のなりをしていても、強がっていてもにじみ出る母性に惹かれていたのです」
ロイは屈辱で頭がいっぱいになり、怒りで体が震えるのを感じた。
「私はお前が嫌いだ!出来ることならお前の体をこの場で切り裂いてやりたいくらいだ!」
「仕方ありませんね。私たちはこんなにもすれ違っている」
クロードは煙草に火を付け、ゆっくりと一口吸った。
「でも、きっと私の『おもてなし』を受ければ、ロイ殿下は私なしではいられなくなることでしょう」
クロードはロイを見つめながら煙草を床に投げ捨て、足で踏み潰した。