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誰にも言えない秘密
第2章 誰にも言えない性癖
「合宿に参加するのか。」
その日の夜、河内は小山内の部屋に来ていた。
「大学受験の忙しさをいっとき忘れてくださいって会長が計画したヤツだよな。」
「うん。綾、大学受験は大丈夫?」
「大学は昔から続けてる陸上のスポーツ推薦で今面接してるとこ。っつっても裏口入学みたいなもんだけどな。」
苦笑混じりに河内は言う。
「お姉さんの所?」
河内綾の姉、水澤明(あき)は大学教授と結婚し、自らも大学の授業を受け持っている3人姉妹の一番上だ。次女の河内蘭は高校卒業後ある地下の怪しい店を経営している。その蘭から小山内は幾つかDVDを受け取っていた。
そして、その蘭と小山内は小さい頃から趣味が合っていた為、小山内は蘭を師匠の様に慕っていた。
「大学はな。」
河内はそう言うと、部屋から持ってきた袋を小山内に渡す。
「蘭から預かって来た。」
夏休みのお泊まりは河内蘭の計画した三日間の小旅行。夏休みの初めと終わりに2回行く事になっている。
「大学決まったからって、蘭師匠は予定組みすぎよね。でも、上手く部活の日程外してあって、計画的。」
「それが蘭だからな。お前が俺のファンクラブ入る迄、お前は蘭が好きだと思ってた。」
「私は小さい頃からずっと綾一筋だよ。」
「ありがとうな。嬉しい。」
二人はそっと抱きしめ合い、キスを交わすと、河内は自分の部屋に戻って行った。
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